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#4 2回目の昼
起きて、またパソコンがある部屋へ向かうとすでにもういた。
だけど、いない子もいる。
💻️「追放先、襲撃先を発表スル」
ごくり、と飲み込む。
💻️「追放先、本田楽奈。襲撃先、雷雲麗羅。尚、彼女らは抹殺サレタ」
🐱「抹殺!?」
萌がそう叫ぶ。そりゃそうだ。
これは本当のデスゲームなのかもしれない。死ぬか殺すかのデスゲーム…わたしは、不登校だからという単純な理由で、何十万分の1を引き当ててしまったのだ。
なんで本田楽奈が選ばれたのか。単なる運なのか、
🎶〝じゃあ、ここのみんな…全員不登校?〟
というあの言葉のせいなのか。
楽奈を選ばなかったわたしに、そのことを推理するほどの力はない。
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楽奈のことばっかだったが、よくよく考えれば麗羅は占い師として立候補した人だ。
麗羅は襲撃された。人狼を襲撃することは不可能だ。ということは、狂人か、占い師説が濃厚になる。第三陣営の可能性もなくはないが、このままゲームが続行しているということは…
考えれば考えるほど、どんどん頭が焼けていく。
🕊️「岬」
🌸「愛?」
愛が話しかけてきた。お昼ご飯をとろうとしたときだった。
🕊️「わたし、騎士なんだ。岬を守るから、わたしに投票しないでほしい」
🌸「わ、わかった」
だから貴方の役職を教えて、なんてことは言われなかった。
本当に騎士なのか、とかはどうでもいい。
そんな疑念なんて、頭に浮かばなかった。
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そろそろ、時間になった。
🌙「葵は白。…麗羅が襲撃されたことでしょう?麗羅が狂人、第三陣営の可能性だってあるでしょ?」
由紀子はそれっきり、黙り込む。
👻「わたしっ」
真綾が切り出した。
👻「…霊媒、師…。楽奈は市民だった。みんな、不登校って言い出したから追放したんでしょう?」
💙「そうだよ…。でも、このゲームは抹殺される。多分、襲撃されなくても追放されなくても、」
🍀「負けたら、死ぬ…?」
ひんやりとしたものが、背筋を走った。
🧵「……負けても、死なないはずだよ……」
高音がつぶやいた。
🧵「だって、そんなに人の命が軽いはずないから…」
そう言って、高音は「行こう、葵」と言ってどこかへ行った。
🕊️「葵と高音って、感じ悪いよね」
🌸「え…あぁ、うん…」
もう、葵と高音は仲良しになっている。何を企んでいるのか、全然わからない。
それに、不登校って言い出したから、追放した。切り出した真綾が誰に投票したか不明だが、少なくとも誰か1人は、あの楽奈の発言をよく思ってない。
学校にいづらくなった。それだけの理由で、わたしは不登校になっていいのだろうか。
とにかく、人狼説が濃厚な由紀子に投票しよう。
わたしの頭の中は、それでいっぱいだった。