公開中
5.仮面の内側
「はは…」
あれ…?僕は今…笑っているのか?
それとも…泣いている?
「わかんないな…w」
今、自分は周りからどう見えてるのか。うまく取り繕えているのか。
「苦しい…」
…?なんで苦しいって言った?
これが自分。みんなの求める自分。
それで、終わり。
「すごい!お前はすごい子だ!」
…やめて
「将来は絶対にエリートになるぞ!」
っ…やめて
「こんなこともできないのか?」
っ…やめてってば!
「かわいそw」
嫌だ。
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だいやだいやだいやだいやだッッ!!
「うっ…うあっ…ぐ、っ…ポロッ」
「僕は…」
積み上げてきたものが壊れるのが嫌だ
周りから見放されるのが嫌だ
失望されたり、悪口を言われたりするのが嫌だ
「僕がもっと強くならなければッッ…!」
「僕が…弱いから…!」
きっと、エリートだとか、優秀だとかなんとか言って
勝手に死んだ父さんのことなんか、“見捨てたい”と心の隅で思っているんだと思う
でも…でもっ!その“呪い”はずっと僕にひっついて離れない
「ヒューッ…ヒューッ…」
僕の喉の奥から変な音が出る
ああ、息が苦しい…辛い…死にたい…
でも…
「死んだらどうなる…っ?」
もしかしたら…僕のことなんか誰も気にも止めないかもしれない
僕の積み上げてきたこと全てが…消えてしまうかもしれない
「嫌だ…、っ!」
いっそ…死んでやり直してしまおうか
全て…今まで僕がいたということも忘れて…っ
「…眠れない」
…いつからこんなことになってしまったのだろうか
薬がないと眠れない、一人で孤独に泣く…
いつか…この仮面を外せる日が来るのだろうか。
短いですけどごめんなさいっ!
担当:鬼獄雷華