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『茨姫』3 ー 3
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会場の視線が私に集まる。その半分以上が嫌な顔をしてこちらを見ていた。そんな視線を気にせず、私はゆっくり姫に近づいた。お姫様は私の顔を見ると、他の誰とも違う、笑いかけた顔をこちらに向けた。無性に腹が立った。自分に微笑みかけたその顔を、今すぐに潰してやりたいくらいには。そんな気持ちを抑え、私はある魔法を送った。
「貴方は永遠に眠りにつく。」
周りはそんな魔法などとは知らずに、掛けられた魔法は15になれば喉から針が出て死んでしまう魔法だ、等と好き勝手に言い放つ。眠っているだけだ、と会場に向けて声を出して笑う私。会場に響くのは、ザワザワとした人々の空気と、私の笑い声のみ。そう言えば、私の名を名乗っていなかったな。マレフィセント、それが私の名だよ。
初めましての方は初めまして、mと申します!この度は『茨姫』最終章までご覧下さりありがとう御座います。最後の話、どうだったでしょうか。素人ながら伏線回収は出来たのでは?と思っております。日本語が可笑しな所があると思いますが、暖かい目で大目に見てやってください。感想やリクエストなど、コメント、ファンレターなどで募集しております。皆様、素敵な一日を。