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きっかけ。後半
そんなとき。
たまたま振り向くと、谷川さん___そう、いじめっ子のリーダー的な存在の子が___
**___ガツッ!**
有希ちゃんの体を、思いっきり蹴った!!
「うぅっ…」
有希ちゃんはものすごく痛そうにして、うずくまって泣き出した。
私はもう許せなかった。
ブレーキは効かなかった。
**「やめて!!!」**
すると。
「やめて、なんて効かないよ。だって、私がこうしたいんだもん!人間ってのはね、勝手な都合で人をいじめるのが当たり前なんだよ。だから、あんたは入ってこないで!邪魔!これ以上入って来るなら、あんたもいじめるよ!いじめられっ子になりたくないなら、ここで退け!」
「…っ」
「でも!いじめなんてだめだよ!谷川さんでも、本当はわかってるんでしょ!?」
「それは弱い人間が言うこと!あんた、これからクラスで無視するから!」
「…っ!」
それ以上、谷川さんは何も言わなかったけど。
あ。有希ちゃんは!?
「うぅうっ…グスッ…痛い…」
「有希ちゃん!立てる?保健室、いくよっ…!」
「ふん」
なぜか谷川さんは私を意地悪な目で見下ろしていた。
でも私は、そんなの視界に入っていなかった。
「…うん。行く」
私は有希ちゃんを保健室に送った。
そして、次の日。
学校へ行くと、クラス全員から無視された。
本当だったんだ…
それからだんだんいじめがエスカレートして、今に至ったんだ___。