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弐話 かなたの過去と救世主
かなたの命の恩人とは...
🌃「私が、昔住んでいた、町一帯が鬼に襲われたんです
その時、私はもう生きられないって、絶望しかなかったんです。
でも、家の中で怯えている時、甘露寺様のような髪と羽織の鬼殺隊士と、
髪を横で一つにまとめ、蝶の髪飾りをつけ白い羽織を着た鬼殺隊士の
方が、私と家族のことを逃がしてくれたんです。鬼がいない間に逃げてって。
そして私は親とはぐれてしまい、とりあえず辺りをうろついていたんです。
すると、別の鬼殺隊士の方なのか、半分ずつの羽織で、冨岡様らしき方が
鱗滝さんの家の行き方を言われて行ったんです。
それで鱗滝さんと特訓して今に至る、というわけです。」
💝「そうなんだ、じゃあ、もしかして、あの月と霞の模様の着物の女の子は
かなたちゃんってこと?」
🌸「あ、あのさ、多分、さっき言ってた蝶の髪飾りをつけたって、
多分、私のことだと思う」
🌃「カナヲさん!?」
💝「カナヲちゃん!?」
🌸「驚かしてごめんね」
🌃「いえいえ、大丈夫です」
💝「そういえば、親御さんと離れてからは...?」
🌃「生き別れのままです。
あ、あとそれと、本当なのか分からないですが私、親に
従姉妹がいるって伝えられた事があって、
その姉は鬼殺隊士でカナヲって名前だって...
それに、私、苗字がないんです。だから、この苗字、
偽りの苗字なんです。きっと、本当は、カナヲさんと同じで
栗花落なんだと思います。」
🌸「じゃあ、かなたさんは私の、従姉妹なのかな?」
🌃「はい、カナヲさんは私の従姉妹なんです。あとさん付けじゃなくて
いいですよ」
🌸「うん。あと私も呼び捨てでいいよ」
💝「なら私も!様で呼ばなくても大丈夫だよ!蜜璃でいいよ!」
🌃「じゃあ、カナヲ、蜜璃さんで!」
💝「そういえば、カナエちゃんは元気?」
🌃「カナエさん...?」
🌸「私と師範の、あ、しのぶ姉さんの姉。
元気にはしてます。血鬼術で体が弱ってはいますが。」
そう、カナエは童磨戦でなんとか生存したが、童磨の血鬼術によって体が弱ってしまった。
なので今は蝶屋敷でアオイたちと共に働いている。
💝「良かったぁ~
なんか、かなたちゃんってさ、素直だよね」
🌃「え?」
🌸「確かに。話してって言ったらためらいなく話してくれるもんね」
💝「それは本当にそうよね!」
え?私、素直なのかな。
昔は髪も、染めてるって嘘ついて、黒髪に戻したフリしてたし。
鱗滝さんに、疲れたかって聞かれても、疲れてないって嘘ついて。
無理して迷惑かけて。
そんな私が本当に素直って言われて、良いのかな。
---
🌃「痛い!なんでそんなことするの!」
👥「お前の髪が特殊だから!」
👥「お前に生きてる価値なんかねえよ!」
🌃「そうなんだ、私、生きてる価値なんかないんだ。」
👥「そうだ!くっくっく!」
本当はそんなこと、思いたくない。
本当はそんなこと、言われたくない。
本当はそんなこと、関わらなくていい。
母にも父にもそう言われているのに。
やめてって言えない。
だって、
だって、!
**私は、!**
__弱いから。__
いつしか、町のみんなは私のことを、こう呼んでいた。
--- 「嘘つきかなた」 ---
👥「お前のその苗字、偽物なんだぞ!
嘘つきだ!」
👥「お前のその髪、本当は黒なのに茶色とかにしてるぞ!
嘘つきだ!」
👥「「わー!!嘘つきかなたが来た!逃げろー!!」」
私は、小さい頃から周りにそう言われていた。
いつしか、それは本当のことだと信じ込んでいた。
本当は、信じたくなかったよ。
お母さんに、心配かけるから。
お父さんに、迷惑かけるから。
でも、町の子供達みんなが口を揃えていう。
だから、それは本当なんだと、信じ込まされていた。
---
はっ、
小さい頃の思い出が、嫌な思い出が、蘇ってきた。
もう、考えないって決めたから。
くよくよしてちゃだめだよね!
🌃「蜜璃さ...」
💝🐦⬛「任務!任務!北東ノ町の森ニテ鬼ガ出現!急イデ出動!」
💝「あっ!任務だ!行かなきゃ!
中途半端な所で終わってごめんね!
また話そうね!二人ともまたね!」
🌃「あっはい!」
🌸「そういえば、もう少しで師範との稽古だ...
私もそろそろ行くね」
🌃「うん!」
🌸「かなた、またね」
🌃「うん、カナヲ、稽古頑張ってね!」
みんな、行っちゃった。私、今日は任務がないから、とりあえず帰ろっ。
--- 次の日 ---
🎴「すみませーん!かなたいますかー!」
🌃「ふぇ、炭治郎くん!?」
こんな夕方に、どうしたんだろ
🌃「ごめーん!ちょっと待って!」
🎴「分かりました!」
軽く着替えて
🌃「ごめん、遅くなっちゃった」
🎴「大丈夫!それより、かなた任務来た?」
🌃「ううん。まだ。」
🎴「そうなんだ!ちょうどいい!それで任務のお誘いなんだけど」
🌃「任務のお誘い!?」
🎴「うん!今度那谷蜘蛛山っていう山に任務行くんだけど、どう?」
🌃「...」
🎴「へっ!?嫌だった!?嫌だったらごめ...」
🌃「逆にいいのぉぉぉぉぉ!?」
🎴「えっ!行きたい!?」
🌃「うん!めちゃめちゃ!すごく!
それが初任務で初合同任務かも!」
🎴「わーい!やったー!これで善逸もビビらないな!」
🌃「へ!?善逸さんビビってるの!?ま、もしビビってたら私もなんとかします!」
🎴「なんかありがとー!」
炭治郎さんはすごく馴染みやすい方だなぁ...
そういえば、炭治郎さんには鬼の妹がいたような...?
会ってみたいなぁ
この機会だし、言ってみるか!
🌃「そういえば、炭治郎さんて妹いましたよね」
🎴「うん!禰󠄀豆子って言うんだ!今度会ってみる?」
🌃「え!今会いたい!」
🎴「いいよ!今は蝶屋敷にいるから、今から蝶屋敷行こう!」
🌃「じゃあちょっと待ってね、準備してくる!」
🌃「よし、準備完了!」
🌃「炭治郎さん!行きましょう!」
🎴「なぜ蝶屋敷にその格好?」
🌃「だって、いつ任務が来るか分からないから」
🎴「あはは!確かにそうかも!」
蝶屋敷到着
🌃「こんにちはー!」
🦋「あら、かなたさん
こんにちは!」
🌸「あ、かなた」
私はカナヲを見た瞬間手を握って振りまくった。
🌃「ねっねっ!稽古どうだった?しのぶさんとの稽古!」
ブンブン
🌸「ふふっ、確実に腕は上がってるって、褒められちゃった!」
ブンブン
🌃「稽古って何するの?」
ブンブン
🌸「手合わせとか?」
ブンブン
🌃「継子って大変なこともあるかもだけど、いいね!手合わせも出来て!」
ブンブン
🌸「そうかな?ふふっ、というか、手、振りすぎ!ふふ」
パッ
🌃「ごめん!手首痛めてない?大丈夫?」
🌸「大丈夫!」
🦋「二人とも、いつの間に仲良くなったんですね
微笑ましいです」ニコッ
🦋「そうだ、那谷蜘蛛山の件、かなたさんは行くんですか?」
🌃「はい、行かせてもらうことにしました!」
🦋「じゃあ一緒ですね!
よろしくお願いします!」
🌃「やった!よろしくお願いします!」
色々と任務の説明を聞き...
🎴「そういえば、禰󠄀豆子に会いたいんじゃなかったっけ?」
🌃「そうだ!禰󠄀豆子さん!」
🎴「禰󠄀豆子で良いと思うよ~~~!」
禰󠄀豆子ちゃんとご対面
🎴「禰󠄀豆子!俺の友達連れてきたぞ!」
🎋「む~~~?」(誰だろ~)
🌃「この子が、禰󠄀豆子ちゃん?」
🎋「む~~~!」(こんにちは~!)
🌃「...」
🎴「どうしたの?」
🎋「む?」(どうしたんだろう)
🌃「か、可愛いぃぃぃぃ!」
🎋「む~~~!!」(えっ!嬉しい!)
🎴「禰󠄀豆子、良かったな!」
🌃「禰󠄀豆子ちゃんて、本当に鬼なの?鬼には見えない可愛さ!」
🎴「そうだな!禰󠄀豆子は町一番の美人なんだから!」
🎋「む~~~!」ニコニコ(もうお兄ちゃん!)
🌃「あ、あれ?もう、夜だ!」
🎴「本当だ!もう帰らなくちゃ、」
🦋「それなら、良いですよ、うちに泊まって行って。
炭治郎さんもどうぞ!」
🎴「良いんですか!?」
🌃「えっ、でも...」
🦋「鬼殺隊士とはいえ、夜は危ないです。」
きっと胡蝶さんは、私のことを心配してくれてるんだ。
🌃「じゃあ、お言葉に甘えて...」
🎴「泊まらせて頂きます!」
🦋「はい、どうぞ!」
夜ご飯も食べ、寝る準備も完了。
あとは寝るのみ!
🌃「皆さん、おやすみなさい!」
🦋「おやすみなさい」
🌸「かなた、おやすみ」
🎴「俺もそろそろ寝ますね!」
🎋「む~~~」(私も!)
💙「おやすみなさい、炭治郎さん、かなたさん」
私はベットに横たわった。
すると、すぐにどっと眠気が襲ってきて私は瞼を閉じた。
終わり方、難しかったです...
次回、参話、那谷蜘蛛山で、合同任務
完成次第公開です!ぜひ見てください!