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【桜と共に…】
詩雫
春ですね!
皆さんお花見はもうしましたか?
超短編集となっています。
気軽に読んでみてください。
メイク…よし!
ヘアセット…よし!
ピアスもズレてない!
ハンカチにティッシュも持った!
リップも塗って…バッグに入れて…。
「あ!忘れるところだった!」
一回に駆け下りれば弟から
「姉ちゃんうるさい!」
「もぉ〜わかってるよ〜!!」
わかってるけど、わかってるけど…!
止められないこのドキドキ。ワクワク。
駄目だ、口角が自然と上がってニヤけてしまう。
もうすぐ、もうすぐ彼が…彼が来る…!!
ピンポーンと明るいチャイムの音が鳴る。
「遥〜?」
「はーい!」
扉を開ければ…!
風が吹き、花びらが舞い上がる。
_春、桜とともに帰ってきた。
「遥。」
「…っおかえりっ!」
おかえり、また…また一緒に過ごせるね!
仲間や先生,両親の信頼とプレッシャーを背に
桜と共に長い長い留学へ行った彼。
もう、待ちくたびれたよ。
でも…
「絶対に早めに帰ってくる。迎えに行く。」
そう、行く前に言ってくれた彼の少し低い優しい声と眼差しを今だって鮮明に思い出せる。
そうだよね。私達の信頼のほうが大きいんだから…!
でも、私お留守番頑張ったんだから…、
「はるかっ。」
「ほんと、待ちくたびれたよ…!」
私の特大ハグぐらい受け止めてよね。
「おかえりっ!」
桜と共に、彼が帰ってきた。