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回答
我々は生まれた。
何故存在するかも知らぬまま、土で足を汚していく。
先には闇が広がるばかり。
行方不明の自我を追い求めて声を枯らした。
手を伸ばした後には、自身が求める物は存在するのだろうか?
空振った手を見つめ、泣きじゃくる運命しか存在しないのだろうか?
その場合、その先へ進むことすら億劫になる。
立ち止まることに罪悪感を抱き、消えることを選択するのだろう。
自分への嫌悪と後悔を頭に詰め込んで沈んでいくのだ。
重い頭は思考すらままならない。ただそこにあるのは怠惰だ。
時間を食い潰して、得られるのは空白。
空白は自身を汚していくのだ。自身を塗り潰すのだ。
意識さえ|微睡み《まどろ 》歪んで忘れていく。
体に残るは臓物のみ。
そんな末路を迎えるのであれば、尊厳のために死を選ぶ。
人はそれを解放、甘え、罪だと口にする。
酷く絡み合ったルールの中で楽園を探すことは至難の業だ。
何故なら、楽園への道は既に潰されている。
人一人通さないように作り変えられているのだ。
この世に慈悲など存在しないのだろうか。
否。正解は、 "存在してはいた" だろう。
何故か。それは、慈悲など疾うの昔に我々が消してしまったのだから。