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beau monde 6
敵がやってくる。
ステッキを構える。
あたしの思考は停止していた。
完全な、無。
何のために敵と戦っているのかわからない。
何のために生きているのかさえも、わからない。
昔、大事な誰かと約束したはずなのに。
あれは、誰だっけ____
幸せって何だっけ。
辛いって、悲しいって、何だっけ。
なんかもうどうでもいいや。
もう、どうにでもなーれ。
動きを止めた。
こんなチャンスに、敵は襲いかかってくる。
敵の武器があたしの頭に直撃しようとして、
「あ、あたし死ぬんだな」って思ったら。
カキン!って、鈍い金属音が響いた。
死んで…ない?
「だ、大丈夫ですか…!?」
隣には、ツユちゃんがいた。
そういやこの子、感情が爆発したら何もかもを弾くんだっけ。
何であたしなんかを助けたんだろう。
「何で助けて…」
「あの!!!」
ツユちゃんが叫ぶ。
「いなくなっちゃ、嫌です!!ツユはあの場所が大好きです、|みんな《・・・・・・》いて、一つも欠けることなく幸せにいるあの場所が!!今、あなたがいないことで、みんなは幸せじゃないです!笑顔じゃないです!みんなじゃないです!!今のあの場所は、ツユが大好きな、あなたが大好きな場所じゃないはず!!だから、だから…戻ってきてください!!!」
めっちゃ早口で長文言うじゃん、結構喋れるんだな。
あたしはにぃっと笑った。
「みんな待ってるんだね…それじゃ行こっか。」
あたしは何のために生きているのか。
そんなのどうだっていい。
みんなと笑って、泣いて、普通の生活を送れていたら、それでいい。
あたしはツユちゃんを守るように立ち、ステッキを掲げこう言った。
「諸君!あたしは死にません!あたしを待っている人が、あたしを待っている場所があるから!」
それからはあたしの1人劇。
堕天使が舞えば敵は倒れる。
もっともっと、踊ろう。
これは、あたしが主人公のお話だから___
「ッ…はぁ、はぁ」
敵はもうちょっといるのに…疲れてきた…
ツユちゃんを守りながらじゃ限度がある…
もうだめだ、って思ったとき。
「おーむかえでーす、お姫様方ー」
大事な人の、声が聞こえた。
「はい、あとは僕がやっちゃうからねー。」
そう言って、貴方は爆弾を放り投げた。
「新開発⭐︎爆発したら毒が飛び散るんだ⭐︎」
…ふふ。
あたしは夢を見た。
何だか暖かくて、心地よくて、幸せな夢。
夢の中のあたしはこう言ったの。
「幸せが続かなくても、途中で途切れてしまっても、いつか必ず、戻ってくるよ…」
目を開けた。
幸せがずっとずっと続きますように、なんて言わないから。
あたしを大切としてくれる人が、場所が、永遠に不滅でありますように。
流れ星が、流れた。
はい終わり。
イヤァアアアア…リフチャァアアアアアアアアアアン……
これから浮上率結構上がるんで浮上できたら頑張って小説書きます…はい…
それでは!
(^ ^)/〜〜〜