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終焉の鐘 第一部終幕 第二部へ…
この世界は、嘘で成り立っている──
まず始めに。
第一部を読んでくださった皆様に、本当に感謝しております。
終焉の鐘第一部完結記念として、隠された伏線なども解説していこうかなと思ってます。
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《1話目のあの男》
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まず第1話。連載開始1話目から人が死ぬという鬼畜な小説になってしまいましてね。はい。まぁですね。黒手っていうのは本当に速攻で殺すつもりで作ったキャラ?なんでwはい((
まぁそれは置いておきまして、【黒手】にお客様がいると呼び出した男。彼はなぜ【黒手】に「でもお会いしないというのは──」と言ったのでしょうか。
首領に使える人なら忠誠で当たり前。きっとただの下っ端なら、そんな首領を否定するようなことは言わないでしょう。何せ言えば首が飛ぶ可能性があるのですから。
つまり、この男はかなり上の役職──ポカ・レジーム、アンダーボス、コンシリエーレのどれかとなります。
そして、気づいた人はいるでしょうか?この男の話し方、終焉の鐘のとある人と似ているんです。
それは終焉の鐘のコンシリエーレである孌朱です。
「え?」と思う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。孌朱は普段とても軽い口調で会話をします。アンダーボスである紫雲に対してもタメで話したり、仲の良いLastに対してなどは優しいお兄さんを想像させる話し方をします。
ただそれは闇雲に対してはどうでしょうか?
孌朱と闇雲の会話のシーンはほとんどありませんが、それでも少しだけある会話では、孌朱は必ず「自分を卑下し、闇雲を讃え、自分の意見を伝えるが、結局の選択は闇雲に任せる」こういう話し方をしています。
これは終焉の鐘のメンバーの中ではかなり珍しい話し方です。
氷夜、Last、てこは闇雲をかなり目上の人とし、まず話しかけることはありません。
紫雲は自分を下げることしかしません。孌朱のように選択を闇雲に託したり、闇雲を称えたりは全くしない。それが紫雲です。
ここまで言えばなんとなく察した人はいるのでしょうか。
黒手に話しかけた男の正体。
それは孌朱でした。
色々な理由があり、コンシリエーレとして黒手に支え、最終的には紫雲に滅させる。ずる賢い頭脳派の孌朱らしい行動です。
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《機密兵器》
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2話で七篠が黒雪に言い放った言葉、
「地獄傀儡────僕は彼を許さない──だからこそ、この機密兵器は全部回収する必要がある」
これはどういう意味なのか。機密兵器と傀儡は何が関係しているのか。
七篠のこの喋り方だと、機密兵器は傀儡によって作られた物のように感じられます。しかし、その後のシーンで闇雲(傀儡)が仕込まれている機密兵器を回収している場面もあります。ここから読み取るに、機密兵器は傀儡によって作られた物ではないと考えられます。
ならなぜ傀儡は機密兵器を集めているのか
それは第2部でわかっていくかもしれません。
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《幹部会議》
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3話(?)で終焉の鐘の幹部が集まる幹部会議がありました。
なぜそこで普段姿を現さない孌朱が出席したのか。
それは謎に包まれています。幹部の全員も、孌朱が入ってきたことにより固まっています。
コンシリエーレとはそういう存在。
ただその後、闇雲から共同任務についての報告がありました。ぱっと見そのために呼び出されたと思うかもしれませんが、そうではありません。
孌朱は幹部全員に注意をした後、自分より上の立場にいる紫雲に声をかけます。孌朱はわざわざその場で紫雲に言葉をかける必要はありませんでした。
アンダーボスとコンシリエーレという関係であるなら、その場で声をかけなくてもいくらでも声をかけられるのですから。
そこでわざわざ紫雲に声をかけた理由は「自分にも会議に参加させろ」という意味を表しています。
「お前はこの愚かな3人の上司だ。気を抜くな」そう声をかけた孌朱。彼は今日か幹部と闇雲で大事な話をするとなんとなく察していました。そのため、遠回しに紫雲に参加の許可をもらい、会議に参加しようとしていたのです。
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《わざと負ける》
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共同任務で、孌朱は煤煙に殺されそうになっています。ただ、少し疑問に思いませんか?
孌朱はそこまで弱くありません。
実際、煤煙より強いことを表す描写がいくつか出てきています。そんな中、孌朱は平然とニコニコしながら殺されかけています。
彼の目的は何なのか。
ずる賢い孌朱。
それだけで少し想像がつく人がいるのではないのでしょうか。
孌朱はもともと闇雲が孌朱を追って屋敷に入るのを分かっていたため、わざと殺されかけたのです。
闇雲の実力を測るためにわざと殺されかけました。
しかし、ずる賢いのは闇雲も同じ。
鉛がずれたことに対して、闇雲は「なんでだろ──なんでズレたんだろ──ねぇ、なんでだと思う?孌朱」と笑顔で問いかけます。これは孌朱に、「教えるわけがないだろう」と言っているような物です。笑顔の中に隠されている嘘って怖いですね…w
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《地獄偶人の問い》
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地獄偶人は傀儡の姿をしている空木に「なんでこんなことをしているの?」と問いかけています。空木は「本物の傀儡には逆らえない」と言っていますが、空木は地獄偶人の元で働いています。
なぜ地獄偶人は空木にそんな問いをしたのか。
それは地獄偶人も空木が何をしたいのかがわからなかったからです。
なぜか氷夜の元を逃げ、地獄偶人の元に来た空木。彼の真意を探ろうとした問いかけでしたが、空木はそれを見越して真実を隠しました。
実際の理由は何だったのでしょうね…?w
いつか番外編などでかけたら良いなぁと思っております。
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《てこの優しさ》
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終焉の鐘幹部のてこ。
その正体はとある国の第3皇子。
作中での登場は少ないため、性格などが分かりずらい彼ですが、他の幹部に対しては嫌味のような物をネチネチと呟き、普段はあまり喋らない無口なイメージがあるかと思います。
しかし、そんな彼にあの問題児、七篠は懐いています。それはなぜか。
それは七篠がてこの優しさを知っているからです。
てこは地獄偶人と戦う直前に、
「お前は絶対に次の幹部になるな」
と言っています。
彼はもうこの時点で負けるという未来を理解していました。助ける気のない紫雲。紫雲が動こうとしない程の実力の持ち主だと判断できる地獄偶人。これだけでてこは負けを認めました。
周りを観察し、的確な情報を瞬時で分解する。てこの素晴らしい能力です。
そして彼は普通に負けたのでしょうか。
そうではありません。
負けると確定した戦いで、堂々と地獄偶人に攻撃を仕掛けました。
どんな危機的状態でも決して諦めない姿は、まさに幹部の見本でしょう。そして実際、彼は勝てるはずのない地獄偶人の腕に攻撃することに成功しています。
自分の部下の前では決して失態を晒さないその姿、素晴らしいですよね。
そして、てこが七篠に言った「幹部になるな」これはてこが七篠といる間、愛情を注いだ分、そう思ったのでしょう。
幹部という立場になってしまえば、一つの失敗が大きく響き、下手したらすぐに首が飛ぶ。当たる敵も強くなり、生き残る可能性が少なくなる。
そして何よりソルジャー全員をしっかりまとめないといけない。
七篠の自由気ままな性格では、それは難しいのでしょう。
てこは全てを考えた上で、最後に最高の笑顔で七篠に「さようなら」の挨拶をしたのでした。
優しさの詰まった最高の言葉ですね。
彼のような人が本当は国をまとめるべき。
だからこそ身分を偽って…?
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《第2部予告編》
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この世界は、嘘で成り立っている──
誰もが嘘を並べ
誰もが嘘を信じ
誰もが嘘を愛す
青年は不気味に微笑み笑いかける
青年は不気味に微笑み動き出す
青年は────────
全員の感情が全てを闇へ突き落とす
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これカッコいいですよね‼︎((
ここで出てくる3つの青年
それは全て違う人を表しています。
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《第2部予告編2》
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「所詮ただのレストラ共和国だ──紫雲にはもっと良い場所がお似合いだよ」
朱色の髪の毛を綺麗になびかせ、青年はそう言って微笑んだ。
「兄上は狂っている‼︎」
「孌朱様は俺のせいでっ────」
「なぁLastくん。君、何か忘れてない?」
複雑な関係が、全てを狂わし惑わす──
孌朱は紫雲に告げたとさ。
「それならもう勝手にしろよ」
紫雲は涙を流したとさ。
「何も出来ない自分が、1番嫌いなんだ」
────────────
「ふざけんな」
────────?
「あなた達は狂っている‼︎どういうことですか、紫雲様‼︎」
「兄上は狂っている‼︎」
「どういうことだ────なぜ屑洟兄さんを────」
「屑洟なんていう使えない雑魚は勝手に滅んでくれて助かったよ────全ては君のためなんだ」