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廃神社
これは10年以上前の話、不思議だったから今でもはっきり覚えてる………
昔、いや私が生まれる前にはまだ人も沢山いた神社があった。今は人も居なく、静けさが際立っている神社だ。今日、暇だったので散歩で立ち寄った敷地内にはいるとふわっと寒気が寄る「……い?」何かが聞こえる…「引いてみない?」うん…横からだ明らかに近い…そっと横を見ると狐が一匹「何で?」思わずそうつぶやきたくなる。そりゃそうだ狐が喋るわけがない。そんなことより引く?何をだ?そう思った瞬間煙が立ち上げ箱が出てきた「おみくじだよ!」狐がそういった。まあ良い…そう思い一回だけ引いた**信号気を付けてね!!**あ…え?思っていたのとは180°違う何に気を付けろと?「じゃあね!!」狐がそう言うと神社の外にワープ?した。狐もいない…何だったのかは分からないがとりあえず帰ろう…凄くモヤモヤする
--- 翌朝 ---
狐のことなんて全て忘れて学校に向かった途中で友達と合流しまた向かった「信号長いね」友達と話していた。あ、これ押しボタン式だ…ちゃんとボタンを押し、青信号になった。友達と話しながら渡ろうとすると車が勢いよく飛び込んできた…音で気づいた友達が私の手を素早く引っ張った。危機一髪で避けたがとても気味が悪い、まさか気を付けろとはこのことか?曖昧すぎるがここは深読みしておこう…あっという間に学校は終わった。帰り、すぐ神社に行ってみた。「あっ昨日の…」狐だ「気を付けた?ちゃんと気を付けた?」何となくムカつくけれど一応予言はしている「おみくじ、引かせて」狐が小さく頷くとおみくじが出てきた**夜気を付けてね!!**安定のバカっぷりだ……夜…か気を付けておこう
--- 翌日 ---
憂鬱な学校に行かなくてもいい日つまり土曜日だ人はこの曜日を神と言う。そんなときスマホから通知が来たLINEだ。今日暇なら〇〇でBBQするから遊ばね?もちろん暇だったので行くことにした。みんなと遊ぶと時間が過ぎるもう夜遅く、というか空暗くなってきた頃BBQは終わった。帰るかぁ……ヘトヘトになって操り人形のような歩き方をしていたそのせいか足音も変だ。なんだか気になってよく聞くと足音は私一人ではない振り向くと男がいる。男は__ふふ__と不気味に笑ったあと、目があった。と思ったら男は走って近寄ってきたそういえば…おみくじを見て護身用武器を持ち歩いていたことを思い出した。見事に護身用武器は男のみぞおちにクリーンヒットして逃げることができた「危な!?てかきも…」警察に電話をし一安心、心のなかで狐に感謝した。
--- 翌日 ---
神社に珍しく人がいる?おかっぱで、下駄をはいていて、着物を着た子供だ「こんにちは」その子が言った「まいにちくるね!!」やかましいな「おみくじ引かせて」「いいよ!!」出た内容は…**夢こわいよ!!**夢?
またあっという間に夜だ夢…夢かぁまぁ怖いだけだよね、寝よ
--- 翌日? ---
あれ夢は?明日のことだったり?てか学校行かないと!今何時だっけってあれ今日って9/《《31》》日だっけ…まぁ学校に行くのには変わりないか…けど時間に余裕あるし神社行こ「初めまして」狐?だ初めまして?しかも今日は女の子がいないのか?「女の子は?」「どちらさまですか?」そう狐が言った。なんだろうこの違和感…あの狐が敬語?何かがおかしくて家に帰ろうとした。
「*`どうしたの?`*」振り返ったが狐がいない?その時腹部に激痛が走った
--- 朝 ---
今目が覚めた?夢だったのか…狐が夢が怖いと言っていたから納得せざるを得ないかも知れなくはない気もする……神社に寄るか。「まいにちひまなの?!」やっぱりうるさいやつだ…女の子はいないみたい…?けど聞きたくないな「おみくじ」「いいよ!!」今日は…|**女の子には気を付けて!!**《女の子から逃げて!!》いつもより具体的…なのか?結局バカだ「じゃあね!!」久しぶりにワープさせられたな。狐が消えた。その時奥から__コツコツ__コツコツ下駄の音が近付いてくる。私との距離が20m程になった。前の女の子だ「こんにちは…」なんだが寒気がした。そうだ…おみくじには女の子に気を付けろと書いてあった嫌な予感がする。「あ…こんにちは」とりあえず返事をしたが相手は無言&真顔のまま歩いて来るコツ**コツ**距離は5m程になった近いのに足がすくんで動けない……その時急に家の前までワープした。多分狐だな
ふと横を見る狐だ。家に狐だ。今日からは神社に寄る必要がなくなったようだ。もう一度引こうかな何かヒントがあるかもしれないし…「おみくじ引かせて」「いちにちいっかい!!」面倒くさい設定だ。早いが学校に行こう。
--- 翌日 ---
「おみくじ」「いいよ!!」もう流れ作業だ。内容は…**神社の裏は当たりだよ!!**具体的だけど当たり?「当たりって?」返事はない…あくまでおみくじはおみくじ狐は狐なのか。神社の裏…行きたくないけど行くしかない。神社まで行くと見覚えのある人がいる女の子だ…女の子は言った「また会いましたね」無視して走り抜ける。神社の裏には剥がれたお札と扉があった「*`こんにちは。どうしたの?`*」見ると原型をとどめていない女の子?が居た。人ではなく化け物だ。慌ててお札を拾う。けどこれをどうすれば…扉に貼ろうとしてもテープなどもないお札もただの紙だ粘着力はない。女の子?が迫ってくる。よく見ると狐が後ろにいるのが見えた。同時に煙が視界全体を覆った「うわっ!」前が見えなくなったが攻撃されないので女の子?の仕業ではないのかもしれない。急に身体がふわっと軽くなった煙も晴れ、女の子?と狐を視界に入れた。狐がおかしい…とても大きく尻尾は九つあり雰囲気が今までとは違うそんな九尾は女の子?をギロリと睨んだと思うと女の子?を一口で飲み込んだ。思わず「え?ん…?は?」と疑問が浮かぶ。九尾はこちらを見るといつも通りのサイズに戻り「まいにちひまなんだね!!」とムカつく口を開く一般人は理解が追いつかないだろう…__もちろん私も…__「じゃあね!!」ワープ機能は都合が良くていいなと感じた。けど毎日、そしてこれからは暇なときはなくなりそうだった。
それから何年か経って社会人になり引っ越した今、狐がどうしているかは分からない。けどたまに夢に出てきておみくじを引かせてくるときがある。