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先生、あのね。【 rd 】#1
1.夢の話
rd「 書けたやつから持ってこいよ〜 」
今は学活の時間。
らっだぁ先生の声が響く中教室はザワザワと揺れていた。
kn「 ○○書けたん? 」
『 ッ、あ、ううん、まだ決まってなくて…、 』
kn「 せや、決まったら見せ合いこしよーな! 」
『 そうだねぇ、 』
rd「 こーら捏島ァ邪魔すんなよ〜 」
kn「 邪魔してへんし!? 」
そんな小競り合いを横目にプリントに目を落とす。
“ あなたの将来の夢はなんですか ”
大好きなものを書きたい。
…でもお婆ちゃんに見られたらなんと言われるか。
書いては消してを繰り返す。
『 どうしよう、 』
rd「 決まった? 」
『 いやッ、まだ… 』
rd「 うーん、○○は何が好き? 」
『 本、 』
…ほんとは、らっだぁ先生。
でも叶う恋な訳がない。
rd「 そっかー、なら本屋さん? 」
『 うーん、 』
rd「 どうしたw言うだけならタダなんだから言ってみな 」
『 ほんとは、ッッ 』
ここまで言いかけて言葉が詰まる。
rd「 うん、ゆっくりで良いよ 」
『 “ らっだぁ先生のお嫁さんになりたい、 ” 』
rd「 お!?嬉しいこと言ってくれんじゃんw 」
そんな風に笑う先生は
本気にしてないみたい。
『 大きくなったら結婚してくれる、? 』
rd「 ん、じゃあそれまで隣は空けとかねーとな 」
…と言いながら頭を撫でてくれたらっだぁ先生。
ちょっと安心した様な。
rd「 生きられてると良いけどな 」
そんならっだぁ先生の呟きは
教室の騒がしさに消えていった。