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闇雷京、曼珠沙華骨牌、第弐句。
来ました第弐句。
新キャラ続々登場です。
個性ぶっ飛んでるかもですが大目に見てくださいね[[圧
では、ごゆっくり。
「がっ」
「ごっ」
「よっと」
茉鈴が着地失敗し、その上から華鈴が多いかさぶり、最後に彼岸が着地。
「なんでそんなに着地下手なの君達…………」
「急に押したくせにそれ言えませんよね⁈」
急に背後から押されたのだから、着地出来ないのも無理はない。結論、茉鈴と華鈴が着地下手なのではなく、彼岸が押したからである。
「んじゃ、入ってー」
彼岸の手が示す先には、茶色の扉があった。
「なんで隠れ家なのにこんな堂々と扉あるんですか」
「隠れ家じゃない!拠点!」
「迷ってたの貴女ですけど⁈」
茉鈴はどうして茶色の扉が灰色のコンクリートについているのか不思議に思ったが、理由はすぐに解明した。
全員が扉に入ると、扉の窓から見えていた景色がふっと消えたのだ。恐らく、扉は指定した場所に現れるのだろう。
「このながーい廊下抜けたらお部屋でーす」
まるでバスガイドでもしているかのような声色で喋る彼岸をよそに、華鈴は廊下に飾られた花を見ていた。
「この花見たことないな…………なんていう花だろ…………」
「あー、何の花かは後でわかるよ、多分だけど」
「確証が持ててないのなんでなのか先に知りたいですけどね」
なんだかんだ話していると、廊下を抜けた。
ドアを開けると、リビングのような部屋があった。
「意外と綺麗なんですね…」
「意外って何、汚部屋とか想像してたのか」
真ん中に置いてあるローテーブルを囲うようにして、クッションとソファがあり、そんじょそこらの家と大して変わらないインテリアだった。
ただ、一つだけ、大きく違う点があった。
「窓がないんですね」
「そーなんだよねぇ、まあ諸事情あるんだけどさ」
茉鈴は諸事情という言葉が気になり、彼岸に聞いた。だがそれを含めて話があるようだった。
「まあ、適当に座って」
言われるがままに二人はソファに腰を掛け、彼岸の話を聞くことになった。
「まず、君達は何故こうなってしまったのかを話さないとね…………」
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さて、人間の内部にはそれぞれ‘‘黒繊維‘‘ってのが少なからず存在するらしいんだけどね、その‘‘黒繊維‘‘はあるものの材料らしいんだね。
それもすごーく重要。
鉱石みたいに山掘ったら出てくるようなものじゃなくて、人間からしか取れないものなのね。最初にサイドポニテの君が髪飾りを取られたでしょ?髪飾りを取った子は恐らく、敵幹部だと判断してもいい。
つまりね、敵幹部が君達に近づいたってことは、君達に目を付けたって考えられる。なんで目を付けたかを考えると、それは奴等の目的である‘‘黒繊維‘‘が、君達の体内に大量に宿っているからっていう可能性が高い。
奴等はありとあらゆる世界…………ゲーム、小説、漫画、アニメ、そして現実、すべてを死の世界にしてしまうという野望を持っているんだよね。死の世界にするにはまず、死の皇帝を呼ぶ必要がある。そしてその死の皇帝を呼ぶには、ツインテの君が見た闇色のオブジェを10個発動させなきゃいけないわけなんだね。
あれが発動すると、周りの地域は‘‘黒死‘‘つってね、存在が無かったことになる…つまり、死んだことになる。そして、獣達はやがて灰となって消滅し、人間は
‘‘鬼零木枯し‘‘という化物に変わってしまう。その‘‘鬼零木枯し‘‘は‘‘黒繊維‘‘が生き物として凶悪化したものってわけ。オブジェが発動したことによって鬼零木枯らしは発生するから、ゲームとかの黒死地域には鬼零木枯らしが腐るほど湧いてるところがあるんだよ。
…………そうだ、ここの事も話しておかなきゃだった。
ここはね、『静晶空間』って呼ばれる空間にある。
魔法陣さえあれば生きたい場所へ行けるんだけど、建物から出て空間に行ったらね、四方からの圧力でぱっと消えちゃうらしいんよ。
この建物に住んでるのは、私以外に6人居てね。全員含めて無血縁七姉妹っていう、とある軍団の一グループなんだね。そのとある軍団っていうのは、死の世界になるのを阻止しようっていう意思を持った人たちで結成された、七草御伽団っていう軍団でね。私達無血縁七姉妹以外にも複数のグループが存在してるの。
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「…………ざっとまあ、こんなもんかな」
茉鈴と華鈴は自分たちが置かれている状況を理解し、青ざめていた。
「つまり狙われてるんですよね、私達」
「そだよ」
「敵は今も私達を追っているんですよね」
「そだよ」
「捕まったら死にますかね」
「そりゃね」
「オーマイガー!」
華鈴は何故か英語で叫び、頭を抱えた。
「でも、君達をこのまま放したらすぐ捕まっちゃうだろうね」
「そりゃそうですよ」
茉鈴はうなずく。彼岸桜のように大した武力もないのだから、自分の身を守れるはずがない。
「じゃあ取り合えず、街道でも案内しようか」
「いやなんでのんびり街道観光なんですか」
彼岸の言ったことはあまりにもゆるすぎる。茉鈴は思わずすっ転びそうになった。
「いや、だって何も知らんまま何か稽古しようぜって言っても地形が分からないんじゃ意味ないでしょ?」
「ならそう言ってください」
彼岸の説明によると、街道というのは七草御伽団のグループが買い物などによく訪れる町にあるらしい。
なんでも、廃街にあるから『廃街・26番街』と呼ばれているとかなんとか。
なんで26なのかを突っ込みたいが、そんなことを言い出してはキリがない。
茉鈴、華鈴、そして彼岸桜の三人は長い廊下を抜け、街道へ向かっていくのだった。
第弐句お待たせしました。
いや、なんにせよいろいろございましてね、遅れただけです。
何が悪いというんだ(開き直るな)。
第壱句で新キャラ登場とかほざきやがったのどこのどいつでしょうかね、ええ(お前やろ)。
第参句からはいよいよ!ほんとに!マジで!新キャラ出てきます!
私はやればできる女ですよ、ええ(黙れ)。
では、次句でお会いしましょう。