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エレクロ 本編 第13話「死の目覚め」
1期エレクロOP曲
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※イヤホン推奨※
**本編 第13話「死の目覚め」**
____主な登場人物たち_____
レッド・フレイア
レイラ・アクランド
_________________
狂「首を絶つか....『BURST』発動__ 」
狂戦士が空気を揺るがさない程に静かに抜いた武器の刃は、
レッドの眉の間から足の付根へと、音一つ鳴らさずに通っていた__。
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--- **【|死斬滅告《デストロード》】** ---
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レイラ「きゃぁぁぁああっ.......!!!」
暗闇の空間には、ただレイラの悲鳴が鳴り響く。
レッドは斬られたその場の床へ吸い込まれるように倒れていった。
しかし、なぜかレッドの体に傷や血は一切ついていない。
レッド「―――」
レイラ「ねぇ、ねぇ起きてよ! 死んじゃ嫌だよ!!」
レイラがレッドの体を揺するが、返事はもちろんない。
しだいに冷静さを失う一方だった。
狂「....次は、貴様だ。娘」
レイラ「....レッドに何をしたの?」
狂戦士は倒れたレッドに見向きもせず、武器をレイラに向けて
歩み出す。しかし、レイラの問いを受け、ふと足を止めた。
狂「....そうか、いいだろう。述べてやる」
レイラ「早く答えて」
狂「我は....外套の身ではなく....彼の “生” を断った。
今の彼には....生きる、という概念がない。
残るは、“死” という概念のみ....故に、死んだも同然」
レイラ「だったら、普通に倒せばいいんじゃないの?」
狂「然り....だが、そのようだと....時間を喰う」
レイラ「どういうことよ__ 」
狂「この技は....深くも浅くも....刃を入れた瞬間で成立する」
レイラ「じゃぁ、レッドは__?」
狂「無論....もう既に、死んだ」
レイラ「――っ!!」
狂「もういいだろう....? 貴様もすぐに連れて行ってやる....」
レイラ「スキル発動__ 」
そしてレイラは神斧を静かに取り、ただ狂戦士に向けて振った。
感情的にはならず、そのまま黙って相手の首を狙う__。
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--- **【|白零斬《はくれいざん》】** ---
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狂「ほう」
レイラ「っち、避けるんだ今の」
レイラが放った一撃はいつもの振り方と違い、
周りの空気抵抗を極限まで減らした、無音の一閃だった。
あらかじめ予測しないと避けることはほぼ不可能だ。
しかし、相手は体を少し傾けただけで避けてしまった。
狂「....どうした? ....先ほどとは雰囲気がまるで違うぞ」
レイラ「あっそう。私、今すごく怒ってるから黙ってて」
狂「うむ....貴様も早く屍の山に沈みたい、か....では――」
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--- **【|雪嵐咆《せつらんほう》】** ---
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狂戦士が次の言葉を話す前に、レイラは次の技を叩き込む。
視界は白く濁った雪に覆われ、目を眩ます。
そして覆われるだけでなく、それらは普通じゃまともに
立っていられない程の吹雪となって相手の動きを鈍らせる。
校舎が揺れ、床や壁からメシメシ...と音が鳴るが、
その音はこの嵐の中にいる者の耳には届かない。
狂「....っは、目眩ましのつもりか? ....姿は見えずと、隙だらけだぞ」
レイラ「そんなのはとっくにわかってるんだよ」
狂戦士は周りが見えずとも、それをものとしない超大振りで、
レイラを範囲一帯もろとも仕留めようとしていた。
それでも、レイラは決した焦りはしなかった。
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--- **【|水鏡反射《すいきょうはんしゃ》】** ---
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静かに、振動を、音を、五感全てを使って感じるんだ。
すると相手の動きはレイラの頭の水鏡に映し出される。
そこには1秒、2秒先の未来が映っていた。
その様子は、相手が特大の大振りでこちらを攻撃する様子だった。
レイラ「避けて__ 」
次の瞬間、目の前は先ほどまであったはずのものが根こそぎ
抉り取られていた。しかし、レイラは無傷。避けることができた。
そのまま、相手が気づかないうちに素早く斬り込む。
狂「....な、に....」
レイラ「__反射する!」
狂「....は?」
レイラ「そのまんまだよ。まぁ、あなたにはわからないと思うけど」
すると不意をつかれた狂戦士は怒りのままに武器を構え直した。
狂「貴様....図に乗るなよ....!!!!! 『BURST』発動__ 」
レイラ「まだそれほどの体力がっ....」
狂「 **【|死斬《デスト》――** 」
レイラ「....いやっ....!!」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
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声が聞こえる。そして、視線の先に誰かがいる。
一体誰なのだろうか。全くわからない、知らない。
でも、遠い昔、自分じゃない誰かが、
この人と繋がっていたような気がした。しかしそう思う理由もわからない。
相手の姿は前が霧がかったみたいでよく見えない。
そのため、声の特徴しかわからない。
真っ直ぐ芯がある、たくましい声が、レッドの頭に響いた。
レッド「 (俺は、まだやらなくちゃいけないことがあるのに、
でも、体が動かない...なんで...) 」
??「 (死んでもなお、立ち上がろうとするのは姿は流石だなっ!) 」
レッド「 (あんたか...ずっと俺に話しかけてきたのは。そしてここは?) 」
??「 (そうだなぁ、君の意識の領域、とでもいうのかな?) 」
レッド「 (...は?) 」
??「 (まっ、簡単に言えば、三途の川の一歩手前ってことさ!) 」
レッド「 (死ん、、だのか、、?) 」
??「 (君はエレメンターだからね。厳密に言うとまだ死にきってはいない) 」
レッド「 (そうなの、か?) 」
??「 (そう、もし本当に死んだらこの意識の領域すらないよ) 」
レッド「 (そしたら、俺はどうしたらいい...?) 」
??「 (よし、それなら、戦いにおいて勝つための秘訣を知ってるか?
それは、まず相手にとって都合のいい場を作らないことだ) 」
レッド「 (都合のいい...?) 」
??「 (君は現に、それで今ここにいるんじゃないか。あいつに斬られてね。
だから、やつの場合は『生きる』そのものに対して有利なんだよ) 」
レッド「 ( 『生きる』そのもの...) 」
??「 (そうそう、君はわからないだろうけど、やつは君の生きる概念を斬った) 」
レッド「 (概念を?) 」
??「 (うん、今の君には生きる概念がないから実質死んでるようなもの。
だけど、相手は君を舐めたんだろうね。完全には断ちきれてない) 」
レッド「 (つまり、どういう...) 」
??「 (要は、やつにとって、`生ある敵が負ける`なら、`生なき敵が挑む`まで) 」
レッド「 (...まさか) 」
??「 (そのまさかだよ。君はまだ、過去を、意思を、想いを、繋がなくちゃいけない) 」
レッド「 (....生なきように、か) 」
??「 (そして、この世界の “未来のため” にも、起きるんだ、レッド) 」
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆
__なるほど。よくわかった。さっきの人は誰かわからないけれど、
おかげで助かった。これで、今度こそこの異変を終わらせれれる。
レッド「....ふわぁ、よく寝た、とでも言っておくか」
そうしてレッドは、神剣を拾い直し、再び立ち上がった。
視線の先には、互いに迫り合っているレイラと狂戦士。
どちらかというと、レイラの方が若干押し負けている。
今の相手は『BURST技』の発動直前__今ならまだ間に合う。
レッド「スキル発動__ 」
そして、レッドの瞳は闇をも照らし燃え続ける炎の色に光り出した。
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--- **【|灼刃乱閃《しゃくじんらんせん》】** ---
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炎の刃が無数に相手を乱れ裂く。数にして、実に6連撃。
それは、蹴散らすように放たれたが、正確に全方位を斬り込んだ。
狂「っち、次の邪魔者は....な、なぜ貴様が立っている....!?」
レッド「さぁな。お待たせ、レイラ、ここまでよく頑張ったな」
レイラ「う、うぅ、、、よかっ、、、たぁ、、、レッド、、、生きてたぁ、、、」
狂「なぜなんだ....貴様は....もう、 “生” がないはず....!」
レッド「そんなことより、こんな少女を泣かせてただで済むとは思うなよ」
レイラ「 (テレ.../// ) 」
レッド「いくぞ、生断つ戦士....」
そしてレッドは悠々と、狂戦士を見て言った。
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--- **「 `“意” を斬る覚悟は、十分か__` 」** ---
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**本編 第13話「死の目覚め」 終わり**
〜おまけ〜
作者
「おいレイラ集合だぁぁ!! 来い!!」
レイラ
「え、なになに怖いよ....」
作者
「なんか君のイメージイラストができちゃった() 」
レイラ
「ほぉぉ!」
作者
「あくまですんごいイメージだけどね」
レイラ
「(・ω・)ワクワク!!」
(見せた)
※ご想像にお任せします(???)
レイラ
「わぁぁおぉぉ〜。私こんなんなの?」
作者
「あくまでイメージいうたやろうが((( 」
レイラ
「うんうん、、」
作者
「でも完全そのまんまってわけじゃないから安心してね」
レッド
「おいまて、俺は?」
作者
「いいメーカー見つからなかったし面倒くさいんで後回しにしました☆」
レッド
「う〜ん....マジでこいつ処すか? 処すか? あこらっ!」
(作者、逃げる)
作者
「イラストメーカーで本当に作ったけど自身がないので(は?)
普通に公開するとしたら後日か、言ってくれれば見せ、、、、、、ますよ、、、、?/// 」