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僕が恋した花へ
これは、お家にある小説のノートで書いたものですね。
はい、自信作です
僕は、一人の女性に依存していた。
けど、それが今になると大事な思い出であり、きっかけだった。
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「花菜さん。好きです、付き合ってください」
|花菜《かな》は僕の初恋で、愛らしい甘めのアイドルみたいな顔立ちで小柄な身長、そして困ってる人を放っておかない、ちょっとお節介な優しい女の子。
「理音くん。とっても嬉しいです!お願いします」
その日から僕と花菜は付き合い始めた。
僕は彼女のことは一目惚れだったけど、一緒にいるうちにどんどん依存していって、彼女なしじゃダメだった。
隣にいるのが僕じゃなきゃ嫌だし、彼女もそう思ってほしい。
だから、僕の全ては彼女であった。
彼女を僕だけのものにしたい、そんな願望を抱かない日はなかった。
--- そんななか、僕らが20になった時 ---
「花菜、もうすぐ誕生日じゃない?」
「うん!とっても楽しみ・・・・・・今年も理音と一緒だし、お酒も飲めちゃうね」
笑った彼女は天使だ。
誰よりも華があって、パアアアっと周りに光が灯る。
「ねえ、理音。また通り魔だって。怖いね」
花菜の怯えた声がした。
通り魔殺人ほど卑劣な犯行はない。
しかも、今回の通り魔は成人くらいの若い綺麗な女性を中心に行われているものだった。この事件の被害者には花菜も当てはまる。
「うん。怖いよね」
もし、花菜が殺されてしまったら怖い。
花菜がいなくなったら僕はどうなるのだろう、一人でやってけるのか?
花菜は絶対に守る。
だって、誕生日の日、花菜にプロポーズをしようと思っている。
「けど、花菜のことは僕が守るよ」
「・・・・・・そっかあ、じゃあ心配いらないね。けど私、理音がいなくなったら生きてけないよ」
「大丈夫。僕は君を悲しませるようなことはしない」
「本当に?」
「うん」
「それ、神様に誓える?」
「ああ、誓うよ。花菜を苦しめるようなことはしない」
「嬉しいなぁ。私もしないよ」
誕生日は明後日。
「明日、遅くまで起きれる?」
「えぇ〜〜なーんで」
不思議そうに僕を見た。
僕は人差し指を唇につけて、内緒。と微笑んだ。
不服そうな彼女も全部が愛おしくて、食べてしまいたいくらい愛している。
誕生日前日
僕は23時、誕生日まであと1時間の時にメッセージを送った。
<窓開けてみて>
目の前の窓がシャーっと開く。
その家は花菜の自宅で顔を表した花菜に手を振った。
「一緒にいよう」
そう言うと、花菜はドアを開け、僕を迎え入れた。
ありがとってはにかんだ笑顔がくらいなか、月のように光っていた。
「おはよう」
花菜の声が降ってきた。
目を覚ますと、僕を見下ろしてる花菜がいた。
「花菜、お誕生日おめでとう」
花菜は目をとろんとさせて二ヒヒっと笑った。
「ケーキ買いに行こう」
僕は着替えを済ますと花菜に声をかけた。
「やった!」
家を出て少し歩いた時、彼女に
「大事な話がある」
と、告げた。
花菜はえっと目を丸くして「別れ話は嫌よ」と言った。
別れるなんてあり得ない。
「当たり前じゃん。ずっと一緒」
「えへっ、ならいいよ」
彼女の笑った顔にやっぱり好きだなと思った。
僕は彼女なしの世界なんて想像できないくらい愛しているのに、
なのに・・・・・・
「?花菜?」
横にいたはずの花菜の姿がない。
「り、、、、、おん」
か細いが、花菜の声がした。それと同時に誰かの叫び声
「ぎゃああああああああ」
「きゃああ」
振り返って人が溜まっている中心にいくと、花菜が横になっていた。
その胸にはナイフが刺さっていて、血はあり得ないくらいに出てる。
「花菜!!!!」
「理音。は、なし、、聞けないね」
苦しそうに、花菜は笑った。
前のような光は灯ってない。
僕は涙が出てきた。
「神様の誓いも破っちゃった、、、、、、」
「何言ってんの!?まだ生きようよ。僕を置いてかないで」
「もう無理だよ。心臓にきてる気がするの」
救急車の音が近づき、花菜の声も小さくなって、息が荒くなった。
「僕と結婚しよ」
花菜に告げた。
これだけは言わなければいけなかった。
婚約指輪を差し出した。
けど、彼女は受け取らずに、首を振った。
「もう無理だよ。さようなら、理音」
花菜は目を閉じた。
涙がぽろりと一粒こぼれてきた。彼女は最後まで、僕の手を握って離さなかった。
葬式には参列しなかった。
花菜がいないと言う現実を見せつけられてるみたいで、、、、、、僕は通り魔を許さない。
まだ捕まってないらしい。
なら僕が殺す。
花菜を殺した当然の報いだ。
通り魔らしき男の反抗現場をみた瞬間、僕はそいつの跡をつけた。
けど、僕は殺せなかった。
あいつにナイフを振り下ろそうとした瞬間の表情が、俺の名前を読んだ光の友ってない絶望の色をしていた花菜に重なってしまったからだ。
こいつを殺して花菜は喜ぶのか?
いいや、喜ばない。
人を殺した僕を嫌うだろう、花菜は人殺しを許さない正義感があった。
自分のせいで僕が殺人に手を染めてしまったと知ったら、花菜は怒るし泣いちゃうだろう。花菜を傷つけることはしない。
神に誓ったんだ。
だから自殺することにした。
としたら花菜にまた出逢える気がした。
「花菜、今行くよ」
僕が飛び降りた瞬間に女性の声が下が遠くなっていった。
白い光に包まれた世界に花菜はいた。
『理音?』
あり得ないとでも言うような驚いた顔で俺をみた。
『花菜。久しぶり、会いにきた』
『何できたの?来ちゃいけないよ』
悲しそうに顔を歪ませた花菜。なんで?花菜を傷つけるつもりじゃなかったのに
『私の分まで幸せになって欲しかったな〜』
『僕は花菜に会いたくて』
『そっか。私も会いたかった。けど、まだダメだよ。さようなら』
彼女は僕の肩を突き飛ばして泣き笑いをした。
そして僕に背を向け、白い世界に走り去っていった。
目を覚ますと、白い部屋だった。
ここは病室か・・・・・・そうか、運ばれたのか
隣に生暖かい感触があり見て見ると、女がいた。
「こんにちわ。小山田 理音さん」
隣にいた女性は僕の名前を呼んだ。その顔が花菜と重なった。
「・・・・・・花菜?」
「ざんねーん。あたしは|花子《かこ》よ」
この女性が助けをよんだのだろう。
花子は優しかった。僕の病棟に毎日来ては太陽のように眩しい笑顔で名前を呼んでくれた。
ある日、こんな話をした。
「ねえ、自分の人生を全うした人と、全うせずに早く死んだ人は逝く場所が違うんだよ」
花子は突然不思議なことを言い出す。
「そうなのか?」
「うん。だって、自殺って自分を殺すってことでしょ?それって最大の罪じゃない」
花子は僕にそう言った。
「だから、理音は生きてなきゃいけないよ」
「え?」
「死んじゃった彼女さんは一緒の場所に逝きたかったんじゃないの?」
そうかもしれないな、と頷いた。
うん、俺も逝きていて良かったと思うよ。
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「パパぁ?」
幼い少女の声がした。続いて女性の声がする。
「理音?どうかしたの?」
その声の主は僕の家族、|花音《はなね》と|花子《かこ》だ。
花音は僕とはの子の娘だ。
そんな愛おしい二人をぎゅっと抱きしめて囁いた。
「昔のこと思い出してたんだよ。愛してるよ二人とも」
花菜、ありがとう
君に出会って、僕は幸せだった。
僕は自分の人生を最後まで全うして、大切な人たちを思うよ
そう呟いた
どーでしたか?
頑張ってるんで褒めてもらいたいです!
3035文字も呼んでいただいたあなたは神です。ありがとう