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歳離れに恋しちゃダメですか?
私たちは男性が居なくなる前に高級菓子を買いに行くため、急いで病院を出た。
そして赤信号が青に変わると、ダッシュで向いのデパートに行った。
正直あの人は何が好きなのか全く知らない赤の他人なので、取り合えず私たちが食べたことのないいや、普段買うことのないぐらいの高級菓子をいくつか選ぶ。
そして母が店員さんに菓子を渡し会計していると、私は男性がまだいるか確かめるため入り口まで行った。
人混みの中でスタイルのいい眼鏡をかけた男性と擦れる程度にぶつかった。
男性と私はすぐに振り返り、お互いを見つめ合っていた。
「あ、さっきの…何でここに?」
男性は眼鏡を外しながら言う。
すると丁度いい所に母が高級菓子を持って来てくれた。
「すみません。娘が迷惑をおかけしました。私たちと違って特別な方なのに…」
琉霞さんは左手をうなじの辺りに動かすと、「気づいていたんですか。」と少ししょんぼりしたように呟く。
母はお詫びと言って買った高級菓子を渡す。
本当は私も食べたかった。
いや、母も食べたかっただろうに。
でも《《推し》》が目の前にいるため仕方がないのだろう。
琉霞さんはお詫びの高級菓子を見つめると、たまにチラチラとこちらを見てくる。
何か言いたいことがあるんだろうな。
なんだろう。
すると琉霞さんは高級菓子を母に返した。
母は慌てていてきっともっと高級なものを渡さないといけないのかなんて考えているんだ。
だって私もびっくりしてる。
折角の高級菓子を返すなんてどうかしてる。
琉霞さんは私の肩に手を置くと、母に告げた。
「お詫びはこの子でいいです。」
は?
どういうこと?
母はもっと混乱している。
「このお菓子は家で食べてください。お詫びならはこの子を嫁にしたいです。いいでしょうか?」
……は?
嫁?嫁候補?
まだ高校生だよ?
不登校の最低女だよ?
それに大人気VTuberがなんで私なんかを…
「す、菫をですか⁈べ、別に構いませんが…お偉いさんがこんな娘を嫁にするなんて…」
母はごにょごにょ言っていると、琉霞さんは私を横抱きした。
めっちゃ怖いんだが…?
「ありがとうございます。お偉いさんなんて、俺はただの一般人が配信してるだけですよ。ではこのお子をお預かりします。」
琉霞さんの甘い微笑みを浴びた母は、イケメンオーラに焼かれて意識のないまま挨拶をして別れた。
琉霞さんは電車に乗るまで横抱きをやめてくれなくて恥ずかしかった。
電車に乗ると、席は普通に開いていたので、私は座ると琉霞さんは横に座ってきて、横にずれると琉霞さんもずれてくる。
ちょっと粘着質だな。
私が緊張してチラチラと琉霞さんを見ていると、びくびくしていた手を握ってきて余計にびくびくする。
琉霞さんは平気に片手でスマホを触っている。
何をしているのかなと思って覗くとx(旧ツ○ッター)で何か書いていた。
『今日21時ツ○ッチにてお知らせ&配信』
そう書いて公開すると通知が小さく鳴り、すぐにいいねやコメントやリツイートなどが来ていた。
流石大人気…
そう思いながら電車の窓の外を見つめた。
不登校のどん底な私を嫁候補にした琉霞さんと一体これからどうなるのかぁ…
はい。すんません短くて。忙しいしやる気が出なかったので全然小説書いてませんでした。でもこのシリーズは日常生活的なものにしようとしているのでやる気はあります。ネタもいくつかあります。こんなシーン書いてほしいとかあったらまたコメント下さい。