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#8
葵「ねえ?凛さん?これ、何?」
葵さんの声はだんだん低くなる。
これって?
葵さんのスマホをみると──
昨日、私たちが帰っている時の写真だ。
誰がこんなところを──
ガラガラ
教室の扉が開いた。琉河くんだ。
琉河「なんの騒ぎ?朝からうるさいんだけど。」
葵「なんでもないよ!琉河くん。今騒いでたのはり・ん・さ・んだから」
葵さんはわざと私の名前だけ強調して言った。しかも、騒いでいたのは私だけという。
ひどい──
琉河「お前何言ってんだよ。今廊下から聞こえた声、お前が凛のこと責めてるだけだった。なのに凛になすりつけんな」
葵「え...」
ギロッ
葵さんがを私を睨んだ。
また私が男とったとか言い出さないよね!?
安心できない
琉河「凛、お前ちょっと控えめすぎだって。だからいじめられるんだよ」
凛「え?」
私がいじめられてるのに気づいてたの?
琉河「お前頭もいいし、もっと胸張れよ」
そう言って、いつも私を励ましてくれてたんだね。
生まれたばかりのこの気持ち。今は私しか知らない。
でも、これから伝えたいな。
それまで胸にしまっておこう。