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冷たい水と温かい笑顔
冬って、何で青っぽく見えるんだろう。
そんな素朴な疑問を、僕はずっと考えてた。
お母さんは、「寒色っていう、寒い時に使う色で、それが景色に見えるから。」と、言うけど、僕はなぜか納得できなかった。
「帰ってきたら、手を洗う」僕は、家に帰り、お湯を出した。
何で学校はお湯が出ないんだろうか。
僕は学校の中での冷たい水の感触を思い出した。
「すごく冷たい」初めての感想がこれだった。
それに比べて、家で出すお湯はすごく温かい。
でも、お湯を出す時、少しの時間水になる時がある。
それはすごく冷たい。
しばらくして、お湯が出る。
水からお湯に変えるって大変なんだね。
僕はそう思った。
ある日、雪が降った。
積もっていた。
みんな雪合戦、雪だるま作りとかをしてた。
そんな時、僕は思った。
雪が溶けると、水になるけど、それって冷たいのかな。
僕は家に帰って、蛇口から水を出し、触れてみた。
冷たかった。
温かい水って、全部「お湯」っていうけど、本当なのかな。
お母さんが温かいお茶を|淹《い》れてくれた。
美味しかった。
お母さんが、笑ってくれた。
体じゃなくて、心が温かくなった。
みんなも、そうなのかな。
友達が笑うと、自然と心が温かくなって、笑顔になる。
寒い冬、冷たい水、温かい笑顔。
この3つって、違う|様《よう》で違わない。
冷たくて寒くても、「笑顔」を思い出せば、彩りが持てる。
ある日、雨が降った。
家に帰る時には|止《や》んでた。
寒い。
「笑顔になると心が温かくなる。」
そう思って、水たまりに向かって笑顔を見せてみた。
自分なりにいい笑顔だった。
心が温かくなった。
「寒色っていう、寒い時に使う色で、それが景色に見えるから。」
僕はその言葉を少し納得できた。
作品のテーマ:水、笑顔、雪、寒色、お湯
作品の拘り :「冷たい水」と「笑顔」の関係性、冬の景色
要望 :ネッ友
お任せ欄 :冬なので、自分から見える景色と、その気持ちを主人公に載せました!