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欠けた輪。1話
こん〜! どもHaruです☆ リクエスト来てた〜! 結構アイデアが意外と思いついたので短編カフェの中では長い作品になると思いますが暖かく見守ってくれると嬉しいです! あとリクエストしてくれた方本当にありがとうございます!
あと、織りなす魔法。って作品結構自信作なので、ぜひ見てほしいな☆
それでファンレター1個につき1話投稿するよ☆ ぜひ応援してね! リクエストもしてほしいし、他の小説もファンレターしてほしい! わがままだけど、お願い☆ このタメ口とかが嫌。とかだったら別にミュートしても大丈夫。 名前書かないでもリクエスト、ファンレターしていいよ。
まだリクエスト応えれられてないやつが二個あるから少し投稿頻度下がるかもだけどそこはごめんね
**欠けた輪1話 静かな異常**
放課後の空は鈍色で、窓の外に広がる雲の群れは、何かを隠すように重く垂れ込めていた。
季節は冬。陽が落ちるのも早くなった。
男子校の裏庭にある古びた物置小屋。通称「ベース」。
誰が名付けたわけでもないのに、いつしか9人だけの居場所になっていた。
ギシ、と扉が開く音。順番に靴音が響く。
今日も9人、変わらずそこにいた。
「はい、ストーブ点火っと」
フィンがしゃがみ込んで、安物の灯油ストーブに火をつける。
その瞬間、温もりより先に、焼けた灯油の匂いが狭い空間に広がった。
「くっせぇな。毎回これ、身体に悪そうなんだけど」
レオンが鼻をつまむ。誰より体格がよく、声もでかい。けど、その割に意外と神経質なとこがある。
「お前の息のがやばいって」
アッシュが笑いながら突っ込む。軽口の多いやつだが、たまに急に黙ることがある。
そのタイミングはいつも、誰にも読めない。
「……てか、なんか空気重くね?今日」
ジェイが言った。今日もやかましい。みんなの太陽みたいな存在だけど、こういう鋭いことを不意に言うから油断ならない。
「うるさい。お前がうるさいからそう感じんだよ」
セスがフードをかぶったまま、目も合わせずにつぶやく。常に機嫌が悪そうに見えるが、誰よりも約束を守る。
「風、強いからだろ。気圧が低いと、こうなる」
ライルがポケットから取り出した小型の温度計をいじりながら言った。ガジェットオタク、静かな観察者。
彼の発言はいつも客観的。でも、ときどき“違う何か”が混じる。
「俺、寒さ感じないんだけど」
ノアが呟くように言う。上着も着ていない。誰もが一瞬だけその言葉に引っかかったが、突っ込む者はいなかった。
「嘘つけ」
レイヴがぼそっと返す。みんなのリーダー格。無駄な言葉を使わず、みんなの動きを自然とまとめる男。
でもその目は、どこか常に“誰か”を観察している。
「……」
そして最後のひとりは、特に何も言わず、ただストーブの火を見ていた。
名前を呼ばれることもなければ、誰かの目に映っているのかもわからない。
けれど、確かにそこにいる。
——9人は揃っていた。いつものように。
けれどその空間には、目に見えない何かが混ざっていた。
「なあ」
誰かがふいに言った。誰だったかは、誰もはっきり覚えていない。
「この中にさ。もし仮に“嘘ついてるやつ”がいるとしたら、気づけると思う?」
一瞬、沈黙が落ちた。
「あー……それ、ジェイの成績の話?」
レオンが笑って話をそらす。場がまた軽くなる。誰もそれ以上、その話題に触れなかった。
火がゆれる。
それぞれが笑い合う中で、誰かひとりだけが、ふと目を伏せた。
その仕草に、他の誰も気づかなかった。
どうですか? ちょい変かもだけど、こだわりました! それじゃ おつはる〜!