参加

リオンは彼と過ごした街に訪れた。 かつてここで決意をし、この町を出たものの、少しも変わらずそこに私たちがいた町があった。 かなしいし、あたたかい。 ここの噴水でよく遊んだなぁ そしてよくレイに怒られたっけ ここで魔物の急襲を待ち構えたっけ その思い出とは裏腹に足は動いていた。 そのうちに、ふと、ある建物の前に立った。 私とレオとレイが過ごし、育った家 もうだれも住んでいないあばら家と化したその家は、懐かしさを漂わせていた。 ぽろぽろとこぼれる涙 あぁ もしもレオたちと帰ってこれたなら。 もっとここで暮らせたなら どんなに幸せだったのだろうか そう思い私は、レオが使っていた勇者の剣を受け継いだのだった。