公開中
【黎翔の館】,3,〜居候にも、色々あるんだね…〜
この続き、続かせばや。
いや難ければ。
といふや旗定めならむ!
訳:このシリーズ、続かせたいな。
いや難しいから。
てかこれフラグ確定だろ!
館内で、居候の人と出会うのはまず少なかった。
会うのは、ユイノとミオナ。
ルレアとすれ違うことは無かった。
「……何してるんだろ」
ふと、私は他の部屋が気になった。
こんな部屋数あるのだから、必ず誰かはいるだろう。
私はとある一つの部屋の扉をノックした。
返事は無い。
ーーー扉が開く。
「あっ」
まさか人がいるとは思わず、私はあたふたする。
「……なに」
「え」
私は目を疑った。
みんな15,16〜歳の容姿をしているように見えるが、この人、14歳以下に見える。
赤い瞳、どちらかというとジト目的な、、、?
儚げを思わせる青紫がかった灰髪。
人間でいうと口調的に関わりにくい人種に値するだろう。
少しの沈黙の後、私は緊張しながら言った。
「…私、二日ほど前に、ここに来たものでして…その、まだ、この館のこと、あまり知らなくて………。お、お名前は…?」
「……ヨル」
なるほど、ヨル。
忘れないように、心のメモにメモる。
「ヨルは、えっと、この館で普段何をしているの……?」
「いや、何もしてない」
「あっ、あ……そうなんだね」
ここは、仕事などは無いらしい。
まあ、仕事役の人はいるらしいが。
やっぱり、人外を人間の例で決めつけたら駄目…だよね。
ヨルは、しばらく話した後にまた部屋へ戻って行った。
うーん、ここには本当に色々な人がいる。
まだ会ったことがない人たちも、これから出会うだろう。
人見知りではない自分の性格に、私はほっとした。
***
最近のところ、ずっとユイノとミオナとルレアとすれ違わない。
ユイノは、その前まで毎日話しに来てくれていだが、一週間ほど前からぱたりと。
ミオナとはまず話すことが少なかった。
ヨルに聞けば、馴れ馴れしい口調で馴れ馴れしく話すが、彼女は人見知りな所があり、新人とは滅多に話さない。
そして、私の両隣の部屋。
部屋から出て右の部屋は、リオという女子が使っているらしい。
部屋から出て左の部屋は、ニネという男子。
みんな私と同じ年齢くらい?と聞いたら断固として否定された。
みんなの年齢は確実に百を越えているらしい。
中には何万歳とかの人もいるのだろうか…?
種族はみんな妖魔?と聞いたら、これもまた否定。
例えばユイノは、神格を得た水生まれの精らしい。
ミオナは、魔族。多くは悪戯好きだが、ミオナは例外で、しっかり理性を持っている。
リオはエルフらしく、五感が優れていて、とある仕事によく呼び出されるらしい。
ニネは怪異。よく仕事に呼ばれるのだが、彼は高頻度で来ないらしい。
というように、様々な種族がいる。
そんなファンタジーめいているのなら、ゴブリンなどはいないのか、と聞くと、そういう種族はいるものの、多くが話の通じない厄介なものだと説明された。
……なるほど。
ではあのハイファンタジージャンルの文庫本はほとんどが合っていたという訳か。
勉強になる。
その他にも、まだこの黎翔館に居座る者達がいるそうだ。
何人ほどなのだろう。
どうして、この館に居座るのだろうか?
私の中では、疑問と興味が渦巻いていた。
今更なれど、愛好する者文や要求箱より感想待てり。
訳:今更だけど、ファンレター、リクエスト箱にて感想待ってます!