公開中
♩ 遅いんだよ馬鹿 。
柚亞 × 碧衣
自己満 。
℗https://www.kashi-hondana.com/author/page/3403/section/42453
@ |碧衣《あおい》
『 柚亞ごめん 。 俺にはやっぱり , お前しか居らん 。 』
送ったLINEは未読のまま 。
2026年5月4日 。
それからLINEは止まっている 。
柚亞のことやからもう新しい男と付き合っとるやろ 。
小恋を通して耳にした話では , 水蓮中とかのバレー部と付き合っとるとか 。
どんどん俺の柚亞じゃなくなっていく 。
分かってる 。
俺がわるいこと 。
『 お前とは遊びで付き合ったったから 』
あの冬 。
夕焼けに染まった右手が , 柚亞の左手を弾いた時 。
驚いた柚亞の目が 。
一瞬で冷めて俺を睨んだ瞬間 。
間違ったって理解した 。
椿中のバスケ部に押されて 。
信じ切っていた俺が悪かったのに 。
LINEを遡る 。
俺が捨てた女たち 。
名前はいちいち覚えてない 。
柚亞と楽しかった記憶の方が大事やから 。
LINEの1番上には柚亞がピン留めされてる 。
その下に煜と來飛 。
柚亞のアイコンは , 3月にFreiheitの帰りに撮った俺とのツーショじゃない 。
当たり前 , か 。
どんどん俺の柚亞じゃなくなっていく 。
『 星乃のこと幸せにしたれよ 』
『 柚亞ちゃんかわいいから碧依とお似合いやん 笑 』
そう言って笑ってた煜と來飛の声が頭に響く 。
親友2人の言葉さえ守れやん俺は , ゴミ以下 。
溜息を吐いてベットに転がる 。
俺の手から離れたスマホが音を立てて落ちた 。
また意味もなく , スマホを付けて消して 。
クラスの女からのBereal 。
煜とのセットログ 。
小恋とのインスタのDМ 。
いつもの通知だった 。
返事をする気にもなれなくてまたスマホを投げた 。
ぼふ , と馬鹿みたいな効果音がお似合いの音を立てて落ちる 。
日が落ちて暗くなっていく部屋の中でただひとり過ごす 。
『 お前のこと抱いてあげる 』
そう言って過ごしたあの冬 。
汗ばんだ柚亞の体と熱い息 。
何もかもが愛おしくてたまらなかった 。
『 碧依と居んの , 楽しい 』
普段口を開けば棘しか吐かん柚亞が , 俺にだけ見せてくれた笑顔 。
繋ぎあった手と絡めた足 。
中学生の恋愛じゃねぇな 。
分かってる 。
ゴミ箱に捨てたあれが煜にバレてないといい 。
男遊びが好きな柚亞と女遊びが好きな俺 。
そんな俺らやから , 一緒に居れたんやと思う 。
音がしてスマホが光った 。
煜でも小恋でもない 。
『 ゆあ 』
確かに , 柚亞の名前が表示されていた 。
文字をなぞっても変わらなくて現実だと理解する 。
一気に体を熱が覆った 。
震える手でLINEを開く 。
『 やっぱ碧依がいちばん 』
『 今からあいたい 』
泣きたくなった 。
柚亞がまだ , 俺を想ってくれてること 。
スマホだけ持って俺は家を飛び出した 。
終わり方雑