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【9話】特訓のカウントダウン
この世界の情報も入ってきます。割と続き読まなくてもわかるっちゃわかると思います、が、前回を読んだほうが楽しめます。
ついに始まった夏の長期休暇。俺の中ではこの長期休暇は怠けるものとして記憶されているがそんな事は決してない。今日も、実戦室で必死に特訓をしていた。
「レオ、自分の強みをもっといかせ」
ルガは強い。ちなみに言っておくとレベルは79とかなり高めだ。だから、ルガは戦いの亡者のように強い。俺はそんなルガに練習の監督を頼んでいる。
「分かった」
俺の能力魔法は水系のものだ。水の能力から別れて別れて別れて、全く別のもののようになってはいるが。一応は水系のものだ。水は自由に形を変えられる。応用力が高いのだ。なら。
俺は波動の形を変えた。丸く広がるだけだった波動を前だけに集中させる。波動は、強く、太くなり、まるで某アニメの空気を集めて飛ばす道具の力のようになった。
「そ、そうだ。やればできるじゃないかレオ!」
ルガは必死に典型的な熱血教師みたいな喋り方を真似している。
「レオ、それ自分で考えたの?」
ジェニスの問に静かに頷く。尊敬の眼差しについついにやけてしまう。隣で休むレノも珍しく口を開いた。
「すご」
短い言葉ではあるが、レノは精一杯の尊敬を伝えている。やっぱりにやけてしまう。しかし、俺は顔を引き締める。にやけてばかりではどうにもならない。俺は用具倉庫から立派な木製の人形をとりだした。実践で使えないとこの技の本当の力はわからない。俺は、実戦形式でこの波動の威力を試すことにした。
「さがってて」
近くにいる人に声を掛ける。中には作業を止めて見物している人もいる。その中には、バギやキルも混ざっていた。
視線を固定する。人形を見る。波動のエネルギーを前方に集める。3,2,1。心のカウントダウンが0になる。
「いけ」
溜まりに溜まったエネルギーが一気に放出される。俺にも反動波が来て、後方にぶっ飛ぶ。しかし、それ以上に放出されたエネルギーは大きい。真っ直ぐな線を描いて人形に直撃した。
粉砕。
人形は砕け散った。それだけ強い力。俺に操れるかはわからない。でも、使ってみる価値はある、ありすぎる。俺は一人でガッツポーズをした。
「なーにひとりでにやけてるの。練習を続けなさい」
ジェニスに叱られた。俺は勢いよく立ち上がり、叫んだ。
「はあああアアアっっい」
自分に気合を入れるために叫んだ。ジェニスへの返事で吹っ切れる。俺は、また、練習を始めた。