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証拠
奏「桐谷さんが座ってる椅子の近くにガラスの破片が散らばってる…」
奏「赤色のガラス?」
奏「これ…ボトルの飲み口と底の部分だよね…?」
奏「つまりこの破片は、元々ボトルだったってことか…」
奏「…ん?何これ…フィギュア?」
奏「手のひらサイズのフィギュアが一個だけ落ちてる…」
奏「…モノクマのフィギュアだ」
奏「棚の上には…赤いボトルが4つ…」
奏「それぞれのボトルの中には…モノクマフィギュアが1体ずつ入れられてるけど…」
奏「そもそもこのフィギュア…どうやってボトルに入れたんだろう?」
瑞希「ボトルシップと同じだね!」
奏「ボトルシップ?」
瑞希「帆船なんかの模型が、それより小さな口のボトルに入れられた工芸品だよ」
瑞希「奏も見た事ない?」
奏「あ…あるかも」
瑞希「それのモノクマバージョン、モノクマボトルってところかな」
奏「へぇ…」
少しずつだけど、見えてきた気がする
棚の上に飾られたモノクマボトル…
床に落ちていたモノクマのフィギュア…
元々はボトルだったと思われる、赤いガラスの破片…
つまり桐谷さんは、モノクマボトルによって頭部を打撃された…?
じゃあ凶器は…このボトルってことかな
奏「次はロッカー…あれ?」
奏「ロッカーのドアに手形がある…しかも内側に…」
瑞希「なんでそんなところに手形があるんだろうね…?」
奏「ロッカーの内側についてた埃のせいで、手形が付いたみたいだけど…」
瑞希「結構新しい手形みたいだね」
瑞希「恐らく誰かがロッカーに隠れた時に付いたんだと思うよ」
奏「隠れた…ってことは…」
奏「犯人は密室が破られるまでこのロッカーに隠れてて…」
奏「私たちがこの部屋に入った時、どさくさに紛れて出てきたんじゃないかな?」
瑞希「…いや、それはないと思う」
奏「え?なんで…?」
瑞希「ほら、思い出してみて。密室を破る前、窓越しに娯楽室を見た時の事…」
奏「あ…その時もうロッカーは開いてたね」
瑞希「つまり…密室が破れた後まで誰かがここに隠れてた…っていう可能性はないかな?」
奏「だったら…この手形ってなんだろう…」
奏「…雑誌類が収納されてる棚の前に血痕がある…」
奏「桐谷さんの血だと思うけど…だとしたら変だな…」
奏「なんでこんな死体と離れてるところに…?」
奏「入口の近くには…プラスチック製の容器が転がってる…」
瑞希「飲み物をいれる容器かな?中身は空だね」
奏「桐谷さんが飲んでたのかな…それにしてもこれ…」
奏「化学室A−2ってラベルが貼られてるけど…」
奏「こんなものも置いてあったんだ…知らなかったな」
奏「じゃあこれは化学室から持ってきたもので間違いなさそう…」
瑞希「え?…だとしたら変じゃない?」
奏「変って…?」
瑞希「この容器の周りに散らばってるのって…」
奏「…?薄水色のガラス…私が割った窓ガラスの破片だよね?」
瑞希「この破片、容器の周りじゃなくて…容器の下にも散らばってるよ」
奏「そうだね…それがどうしたの…?」
瑞希「ボクも詳しくは分からないけど…」
瑞希「これは重要な手掛かりになるかもしれない…」
奏「そう、なんだ…覚えておこうかな」
奏「えっと…この椅子がドアノブにつっかかってたせいで、ドアが開かなくなってたんだね」
奏「うーん…椅子には金具とか糸とかの仕掛けはないみたい…」
奏「娯楽室の出入り口は、私たちが入ってきたドアだけなんだよね」
奏「このドアには鍵も金具を壊した形跡もないし…」
奏「変わってるのは窓が割れてるとこだけ…かな?」
奏「ドアにも椅子にも仕掛けはないとすると…」
奏「犯人は部屋の外から密室を作り上げたわけじゃなくて…部屋の中から密室を作り上げたってこと…?」
みのり「犯人なんて…決まってるよ…」
みのり「絵名さん、神代さん…えむちゃんの3人の誰かだよ…!」
みのり「奏ちゃんだってそう思うでしょ…?」
奏「それは…もう少し捜査しないと分からないな」
みのり「…じゃあ…奏ちゃんには、教えてあげるね」
みのり「私がさっき言った3人は…呼び出されたんだよ。この娯楽室に」
奏「え…!?」
みのり「今朝私が保健室に運ばれた時、私は遥ちゃんと一緒に出て行ったでしょ…?」
みのり「その後、結局遥ちゃんは1人でどこか行っちゃったんだけど…」
みのり「でも、また会った時に聞いたんだ」
みのり「3人の部屋にメモを置いてきたって…」
みのり「『昼前に娯楽室に来てほしい』って書いたメモを…」
奏「昼前…桐谷さんの死亡時刻に近いね…」
みのり「本当の話だよ…遥ちゃん本人から聞いたから…!」
みのり「それで…私は必死に止めたんだよ…?」
みのり「それでも…聞いてくれなかった…話をするだけだから心配しないでって…」
みのり「それなのに…こんなことになっちゃって…」
みのり「私が無理矢理でも止めてたら…!!」
奏「…花里さん…」
3人…呼ばれてたんだ…
後で話を聞いてみないと…
奏「あ、ねぇ神代さん…」
類「おや、どうかしたのかい?」
奏「その…桐谷さんに娯楽室まで呼び出されたのって本当…?」
類「…知っていたんだね」
類「確かに、部屋のドアにメモが挟まっていたよ」
類「でも、僕は行ってないよ。2人きりになって殺されるかもしれないだろう?」
奏「え…会いに行ってないの…?」
類「うん、そもそも桐谷さんとは、今日一度も会ってないからね」
…嘘とか…ついてないのかな
今は根拠がないし、信じるしかない…よね
類「話はそれだけかな?」
奏「あ…うん、ありがとう…」
瑞希「…それにしても、遥ちゃんが殺されるなんてね…」
瑞希「さて、次は聞き込みだよ」
瑞希「ボクは見張りだからここは動けない…」
瑞希「だから奏、お願いね!」
奏「うん…わかった」