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白金の思いを貴方に
八丈島のパシフィック・ブイでの事件はニュースやネットで広まっていた。組織の目が一旦離れた数日後、コナンは阿笠博士の家に遊びに来ていた。
「そういや、お前なんであの時蘭にキス…したんだ?」
コナンを助ける為に海に飛び込んだ灰原は、酸素が足りていない海の中で人工呼吸をしたのだ。その後、海から上がったコナンは減圧症になりかけている灰原に人工呼吸をしようとした所を止められ、助けに来た蘭に口付けをしたのだ。
「別に蘭にする必要はなかっただろ?なんでなんだ?」
恋人の事に対して必死になるコナンを見ながらフッと笑った灰原が言った。
「貴方の、思いと忘れ物を返しただけよ。」
その言葉にコナンはピンと来ていないようだった。
毛利探偵事務所に帰って来たコナンはテレビを見ていた。するとそこへ部活から帰って来た蘭が帰って来た。
「ねぇコナン君…なんであの時、哀ちゃんは私に…キス、したのかしら…?」
ずっと考えても分からなくて…という蘭にコナンは言った。
「…灰原は、新一兄ちゃんの忘れ物を蘭姉ちゃんに返したんだよ。きっと、新一兄ちゃんの思いと一緒に」
そう言うコナンに蘭は「どうしてここで新一が出てくるのよ!」と怒っていたが、コナンはアハハ…と笑っていた。
(そういう事だったんだな…灰原。)
外には、白銀のように白い雪が立ち込めていた。
呼んでくださりありがとうございます。鯨先と申します。
いやぁ…やっぱり死ぬほど短編になっちゃうんですよね、後日談シリーズ。
もうちょっと長い方が良いんですかね?w