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お見送り
1ヶ月前のあの日から。
僕はみんなに無視されるようになった。
話しかけても返事をしてくれない。
目も合わせようとしてくれない。
If「なあ、りうら…」
りうら「あっしょーちゃん!次の企画なんだけどさ…」
If「…」
If「俺、なんか悪い事したかな…」
ただ。
唯一、ないこだけは俺と話してくれた。
ないこ「まろ!」
If「ないこた〜ん…」
前と何も変わらず、笑顔で。
でも、どうして他のみんなが無視するのか、聞いても答えてはくれなかった。
「歌ってみたしよう」と言っても、「忙しいから…」と言ってはぐらかされるだけだった。
それに、今はあまり元気もないみたいだ。
If(ないこたんも、本当は俺と話したくないのかな…)
今では、そればかり考えるようになってしまった。
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伝えなきゃ。
そうしないと、まろはきっと勘違いしたままになる。
それはダメなんだ。
でも…
俺にはまだ伝える勇気が出ない。
このまま続いていけばいいのに、と思ってしまう。
俺から伝えないと…俺が言わないといけないのに。
…でも。
ないこ「…まろ」
If「?どうしたの?」
ないこ「…ううん、なんでもない」
俺には、どうしてもできない。
誰か…俺の背中を押してくれ…
突き飛ばしてくれ。「情けない、そんなんじゃ報われないぞ」と。
If「ないこたん」
ないこ「…どうしたの?まろ」
If「なんかあったら、いつでも言ってな」
ないこ「……!」
背中を押してくれるのは、まろ本人なのか。
ないこ「……まろ」
If「なに?」
ないこ「伝えるの、遅くなっちゃったけど…」
ないこ「…っ……まろはね、」
ないこ「1ヶ月くらい前に、交通事故で死んじゃったんだ…」
If「……え?」
ないこ「ごめん、伝えるのが遅くなって…」
ないこ「俺、まろが死んじゃったって聞いて、すぐに受け入れられなくてさ」
ないこ「それで、なぜかまだまろと話せるから、まだ居なくならないで欲しくて」
ないこ「…俺の、わがままで言わなかったんだ」
ないこ「はは……本当に最低だよな」
ないこ「ごめん…ごめんな…」
ポロポロと涙が一つ、また一つと床に落ちてゆく。
まろはショックを受けたのか、じっと黙って俺の話を聞いていた。
恨まれるだろうか。すぐに言わなかったこと。俺の勝手でまろを騙していたこと。
数秒経って、まろが口を開いた。
If「…そっか」
If「ありがとう。本当のことを言ってくれて」
If「メンバーとかが無視してたと思ってたの、俺が見えなかっただけだったんだな」
まろが言ったのは、予想だにしていない言葉だった。
If「ないこ…」
ないこ「…?」
If「俺が居なくなっても、活動とか、頑張ってな」
ないこ「まろ…?」
If「キツくなってきたら、他の人もちゃんと頼って、解決するんやで」
ないこ「…」
If「ちゃんと、一年に一回はお墓参りに来いよ。ちゃんとメンバー全員でな」
ないこ「…分かった」
If「先に天国で待ってるからな」
ないこ「長い間待つようになるだろうな」
If「ま、それでこそいれいすやからな」
そうして、俺はまろを見送った。
ひ〜一日で書き上げたよ!
一日っていうか一時間弱っていうか…
え〜1396文字!
どうなんだろう。多くはないと思うけど…少ないのか?
まいっか!
てことでさよなら〜
ファンレター書いてくれたらモチベ上がるな〜〜〜〜?