公開中
世紀末すぎる五十歩百歩の話
あるところで、戦争が起こっていました。
なんで起きたかは知りません。
いつ終わるかも知りません。
先に来た方から一律に死んでいくので、昔のこと覚えとるやつもいません。
ただその場に事実としてあるのは、関羽よろしくヤベえやつが大量の敵兵をボコっていて、その敵兵はまた無限に湧いているということです。
豪傑**「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」**
雑魚ども「ボボボボボボボボボボボボボボボボッ!!!」
こんなことが昼夜問わず繰り返されています。馬と豪傑は直接攻撃されない限りくたばることはなく、そのため雑魚兵どもが向かっていって奇跡を待ちつつ戦い続けるしか無いのです。
その時、ある雑魚が悪法を思いつきました。
「これさ、死んでも無意味だし逃げたほうが良くね?」
そこへまた雑魚が一人、
「おお、それは良い。命あっての物種だからな。」
こうして二人は、逃げました。怪しいもんをごくっと飲み、ギネス記録者もニッコリのスピードで駆けていきました。
片方は、50kmほど逃げたとこで、
「お、良いもんあんじゃん、もらっちゃお!」
と、タイムスリッパーと思しきものが落としたチャカを拾って持ち去りました(犯罪)。
もう片方も片方で、100kmくらい逃げたとこで
「こいつは、ヤバそうだぜ…(悪魔的笑)」
と、タイムスリッパーの遺物たるアサルトライフルを入手しました。
二人は行き着いた先でそれぞれドーピングをやり直し、駆け戻って◯羽に現代武器の威力を見せつけました。
関◯はまたたく間と少しの間に斃れ、雑魚兵集団は勝利しました。
そこに大将が現れ、件の雑魚兵を別室へ引っ張っていきました。
「貴様らは、何をしたかわかっておろうな、逃亡者は死刑だZOY。」
「いえいえ、私はたかだか50kmしか逃げていません。100kmも逃げたやつ一人を成敗したほうが良い気がします。」
「いえいえ、私は50kmの方よりはるかに良い武器を見つけたんですよ。豪傑を殺したのもほぼ私の手柄。私ではなく50kmの方を殺したほうが…」
「いえ!わたしも100kmのやつも、変わりはありません。第一、逃げた程度の理由で、戦力を削減してなるものですか!したことが同じな以上ふたりとも一律無罪!これで決り!」
「ほほう、ふたりともやったことは変わらない、か。ならば逃亡のかどで、両名死刑!決まり!」
「ええ、ちょっと待て!おれの話聞いt」
こうして二人はともに首無しになりましたとさ、めでたくなし、めでたくなし。