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十二
怜羅「ここが入り口です」
大和「このドアの先が・・・?」
6人はドアを開けて、階段を降りていく。
しばらく進むと、『第一研究棟』の入り口が姿を現した。
大和「これは・・・パスワードが必要なのかな」
怜羅「この暗号にヒントがあるんじゃないですか?」
11、12、451、93→アイドル
612、94、14、451→パレード
⁇⁇??→答え
藍人「何かの法則性があるんだろうな」
宗真「ドは451で確定みたいですね」
琉偉「?が答えになるから、6桁かな?」
どぬく「なんだろ・・・。五十音?」
怜羅「・・・あ、もしかして」
怜羅はテンキーの前に立ち、数字を打ち込み始めた。
大和「もしかして、パスワードがわかった・・・?」
怜羅「ええ、多分ですけどね」
怜羅が打った数字は、『254114』だった。
琉偉「なんでこの数字なの?」
怜羅「五十音表を思い浮かべればわかると思います。最初の一桁は五十音表のどこの縦列か、次の桁はどの横列か、最後の桁は濁点を表すんです。『あ』で有ればあ行の1番目、『い』で有ればあ行の2番目、と言った感じです。伸ばし棒はひらがなにしてから変換するのでしょう。今回は『パレード』を『ぱれえど』にするんですね」
藍人「それで『こたえ』をその法則に習って変換したのか」
宗真「えーと、『こ』はか行の5番目、『た』はた行の1番目、『え』はパレードと同じ要領だから・・・。ほんとだ、254114になる!」
そのままエンターキーを押すと、なんと扉が開いた。
どぬく「すごーい!怜羅さん頭いいですね!」
怜羅「言葉遊びは得意なんです」
琉偉「これで先に進めるね!」
扉の先には、たくさんの檻があった。ヤバそうな薬品が入っているフラスコや、溶けかけのビーカーが机に置きっぱなしだ。
大和「こんな感じなのか・・・」
怜羅「あった・・・こんなところに」
どぬく「これは・・・?」
怜羅「殺された私の親友の遺品です・・・。親友はいつもこのキーホルダーを腰のベルトにつけていました。拾えてよかった・・・。助けられればもっとよかったんですけど」
怜羅は涙目になりながらキーホルダーを握りしめた。
藍人「あなたが無事で、親友も安心してると思いますよ」
宗真「これ以上被害者を出さないためにも、ここで食い止めないと」
怜羅「そう、ですね!ありがとうございます。ここに閉じ込められている人を助けなきゃ!」
怜羅は涙を拭いて、施設の奥に歩みを進めた。