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嘘はこの町の掟違反#4
「ガララッ...」
教室の扉を開けると中は静まり返っていた。昨日の件があったからだろうか。みかは違うクラスなのか...ん?あの人っていつも長の隣にいる執事じゃん。当然のように席に座っている。あの人って生徒だったんだ意外...整った顔がなんか大人っぽいから勝手に勘違いしてたな。
「早く席につけ、お花畑」
と涼しい顔で執事が言った。は?お花畑?もしかして私のことか?初めて話してそれはないだろ...と言いたい気持ちをぐっと堪えて席についた。最悪なことに、執事の席は私の隣だった。なんでだよ...
隣がものすごく気になるを抑えて授業に集中した。
「んん...やっと終わった。一日が長く感じるっ」
わたしは背伸びをして席から立ち上がった。やっとおわった...
教室の扉をみるとみかがひょっこりとこちらを見ていた。
「「あ...」」
「図書室で待とうと思ったんですけど、待ちきれなくて来ちゃいました」
やっぱりみかは犬みたいで癒やされる...授業頑張ってよかった。
「ここで話すのもなんだから図書室移動しよっか」
私がそう言うとみかはこくりと頷いて、二人で図書室に向かった。
「つき、早速ですが長についてわかったことがあるんです。」
「本当?教えて!」
「落ち着いて聞いて下さい。長は人間ではありません。」
「いや落ち着けないって」
一瞬何を言っているか分からなかったが、長が人間でないことはわかった。いや冷静に考えてじゃあ長ってなんなんだ...いや考えても無駄か。
「みか調べてくれて本当にありがとう。」
「ポッ...」
途端にみかの顔赤くなって座り込んでしまった。照れているのか?
少し間をおいて見せてくれたノートを渡してくれた。たくさん書いてある。後で見よう
座り込んでしまったみかに自販機で買ったお茶を渡した。それを飲むと見違えるように元気になったので安心した。胸がぽかぽかした。