十四話　二度と思い出したくなかったこと

ーゆうー 最近、れるちが血を見るの、怖がってる気がする。 他の科の患者さんがたまに血吐いちゃうときがあって、 そしたら、怯えてるっていうかなんというか怖がってるんだよなぁ 今れるちと二人だし聞いてみようかな？ 患者「ｹﾞﾎｯ」 ゆう「ｯ！」 れる「？...ﾋｯ!」 ゆう「れるち！見ちゃダメｯ！」 れる「ｷﾞｭｯ」 ゆう「よしよし。病院戻ろっか。しばらくほかのところには行けないかなぁ...」 れる「ｺｸｯ」 ゆう「れるち、ゆさんだっこしていい？」 れる「ｺｸｯ」 ゆう「よいしょっとっ」 ー精神病棟inカウンセリングルームー ゆう「れるち、一つ聞いていいかな？」 れる「ん」 ゆう「れるちは、血が苦手、怖いの？」 れる「ｯ！」 ゆう「無理しなくてもいいよ。でも、話してほしいな」 れる「わかっ、た。話す。」 れる「れる、昔父さんと母さんを殺されたんや。」 ゆう「え？」 れる「5歳の時やった。家に誰か来て、母さんが出たら 　　　帰ってこなくて、父さんも玄関に行って帰ってこなかった」 れる「そしたら玄関のドアが閉まって見に行ったら、母さんと父さんが 　　　殺されとった。」 れる「れる、その時どうしたらいいんかわからんくなってｯ。 　　　前母さんに言われたこと、思い出して、110番通報した。」 れる「そしたら警察がきてれるのことこの病院に送ったんや。」 ゆう「れるち、よく頑張ったね。辛かったんでしょ？ここでは泣いていいんだからね」 れる「ｯﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」 ゆう「よしよし。よく頑張ったねれるち」 れる「うぅっれる、れる頑張ったぁﾎﾟﾛﾎﾟﾛ」 そんなことがあったのなら血は怖いな… ないこさんか、流花ちゃんに相談だな…