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五つ子注意報!♯5
なんだなんだと思いながら校庭を覗くと、さっきまで近くにいたはずの茉音ちゃんが女の子達の手によって校庭へずるずる引き込まれていっている。
「ええええええ茉音ちゃーん!?」
「ぁぁぁぁぁぁぁ江水ぅぅ!助けてぇぇぇ」
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茉音ちゃんはでっっかくなった生徒の輪の中でもみくちゃにされながらサインとかを求められていた。(なぜ??)
「すみません、すみません」
と言いながら人の輪を必死に通り抜けて茉音ちゃんのところへ辿り着いた。
茉音ちゃんは私の顔を見つけるなり
「江水ー!」
と助けを求めてくる。
この次の言葉でもっと事態が悪化してしまった。
茉音ちゃんが私に手を伸ばして
「我が妹よ〜!助けてくれぇ〜!」
と言ってしまったからだ。
なぜかは分からないがこの学校で有名人の茉音ちゃんが私の事を「妹」と言った。
それだけで大惨事。
あちこちで「えっ妹!?江水ちゃんが!?」とか、
「え、美人姉妹じゃん。羨まし」
とぼやく声が聞こえる。
私は気まずくなって、
「茉音ちゃん!行くよ!」
と叫んで全力で家に向かって走り出した。