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ルイス×フョードル
⚠️最新話までの内容注意。
⚠️腐じゃないよ
<もしも、ルイスがフョードルを倒すなら、>
「やぁ」
「……ここは」
「ようこそ、|ワンダーランド《僕だけの世界》へ」
「あぁ、なるほど。チェックメイトですか」
「ギリギリまで僕は反対していたんだけど、そんなことを云ってる暇はないからね」
「まさか貴方で詰むとは。これは読めてませんでした」
「まさか! 君が読めてないわけがないじゃないか」
「読めていたら此処にはいませんよ」
「……|別世界の人間《イレギュラー》は嫌いかい?」
「いえ、貴方に協力を頼むぐらいには期待してました。存在するだけで戦況を変えてしまう“戦神”」
「それ、やめてくれないかな。僕はルイス、ルイス・キャロルだ」
「本名じゃないのによく自信満々に云えますね」
「名前は所詮個を判別する為の手段に過ぎないから」
「……理解できませんね」
「それは意外だ。君にも分からないことがあるなんて」
「貴方にとって名は大切だと思っていたのですが、意外とあっさりとした考え方をしていたもので」
「……話は変わるけど君は幽閉された。仲間はまだいるのかい?」
「いませんよ」
「敦くんが栞なのは理解したけど、やっぱり君のことが良く分からない」
「わからないと思いますよ、殺した相手に転生する異能なんて」
「君の考えって意味なんだけどなぁ……」
「……こちらから質問をしても?」
「別に何も制限はかけてないでしょ」
「それについてお聞きしたかったんです。何故、僕はワンダーランドに《《何もされていない状態》》でいるんですか?」
「簡単なことだよ。君に協力者がいようが関係ない。その|器《からだ》は壊れる」
「──!?」
「この空間でも僅かに年月は経つ。ワンダーランドの外に出れば確実に壊れるからね」
「……嘘が上手ですね」
「と、云うと?」
「この身体がアリスさんのものなのは理解しています。しかし、貴方と入れ替われば僕は外に出れる」
「そうだね」
「詰めが甘いんじゃないですか、ルイスさん」
「じゃあ、やってみてよ」
「……は?」
「入れ替わるのやってみてよ。ほら、僕はいつでも構わないよ」
「いや、そんな急に云われても──」
「君は僕と入れ替わることなんて出来ない。理由は《《やり方が分からない》》。ただそれだけ」
「なっ、」
「魔人と呼ばれる君なら精神の切り替えなんて簡単だろう。でも僕とアリスの関係は歪だ」
「……ははっ、本当にチェックメイトじゃないですか」
「さよならだ、魔人フョードル・ドストエフスキー。君の計画は完璧で、人間の域を超えている。でも、人間ではない僕たちの方が優れていた」
「完敗です。余生はこの世界でゆっくり楽しむとしますか」
「楽しむ暇はないよ」
「えっ……」
「アリスの身体と共に、はじめから存在しなかったことになるといい」
< 異能力 人間失格 >
「これで終わりですかね」
「悪いね、ムルソーで大変だっただろうに」
「中也と一緒だったことを除けば、悪くない生活でしたよ。一緒にチェスをできるヒトは、私が消してしまいましたが」
「アリスの身体──器は異能で出来ている。そして君の能力は|人間失格《異能無効化》。あくまで殺したのではなく、異能を解除した」
「……何にもならないと思いますが、謝らせてください」
「何故だい? 君が謝る必要はないだろうに」
「私がもっと良い案を考えられていたら、アリスさんを失わずに済みました」
「……良いんだよ、もう。僕は割り切ったつもりだから」
「そう、ですか。」
「さてさて、そろそろ現実に戻ろうか。みんなが君の帰りを待っているよ」
「国木田くんに首を絞められる未来が見えます」
「彼なりに欧州にいた君を心配してるんだよ」
「……フョードルの件は、これで本当に終わりでしょうか」
「終わりだと思うよ。それに、何か起こっても君たちなら大丈夫」
「ルイスさんもついてますからね」
「……まぁ、あまり頼りにしないでくれ」
<もしも、ルイスがフョードルを倒すなら、>
<アリスが次の転生先になることを立候補し>
<その異能で作られている身体にフョードルを宿らせ>
<異能無効化によって心中することだろう>
「会いたいよ、アリス……ッ」