公開中
学級 シリーズ1 第3話
クラスの雰囲気が変わってきているのを、薄々感じている奴らは多いのではないだろうか。
なんていうか、クラスのカースト化が進んでいる気がする。
クラスカースト、また不自然に感じる。
カーストは、それこそ小説でしか見ないようなもので、
現実にあると感じるのは、いちごパフェにトマトが乗っかっているような不自然さがあった。
でも、そのクラスカースト化を受け入れざるを得ない雰囲気があった。
そのカーストは、男子の方には侵食していないように感じた。
あくまで女子の、カースト。
一軍は、めあり軍団。
二軍は、その他って感じの奴ら。
三軍は、カナコたち。
なんとなくで入ったクラスチャットが、「非リア充ってうざい」「ほんとそれ」「ブスがでしゃばんなって感じwww」と言う女子の投稿だらけになってきた。
男子は、ゲームのグループで集まる感じになってきた。
けっこうクラスが荒れてきた。
なんでかわからないが、野生のカンみたいなものが働いていた。
でも、いじめでは、、、
まだ、受け入れてない自分がいた。
カナコとはまあまあ仲が良かったから、カナコがいじめられているなんて、信じたくなかったし。
どうせすぐ静まる、、、
と思った時、悲鳴のような声が聞こえた。
「お願いっやめて、、、!」
「だーまーれーっ 泣いちゃあブスが強調されるよーw」
「それなー」
まさかっ、、、!
流石に危機感を覚え、声の発信源を探る。
、、、ここだ。空き教室。
窓からこっそり、中をのぞいた。
中には、めありと取り巻き、そして座り込んだカナコだった。
手には、カナコのものと思しきキーホルダーがあった。
懐中時計の形をしていて、開いたふたからカナコとその友達の写真が見えた。
「だーかーらー 早くミナの悪口いいなって〜」
「私、今日カレシと出かけるんだけど〜」
「ちょwww非リア充に言ったら可哀想でしょwww」
「確かにwww」
そんな会話。
自分は怒りに火照る頬を冷たい指で冷やした。
こんな時に、やめろよ!と叫んで教室に乗り込めたらどれだけいいだろう。
あのキーホルダーは、ミナと2人でお金を出し合って買った大切なものだと、前カナコが話していた。
、、、名案が、浮かんだ。
多分、いける。
自分は気づいたら走り出していた。