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八
辰哉「人形館はここか・・・」
里音「前に行った人形屋敷とはまた違うな」
裕太「ここのどこかに、実験施設があるってこと・・・?」
プルルルルルルル!
突然恭介の電話が鳴った。
恭介「出てみるね・・・」
?「私、メリーさん。今、あなたの後ろに・・・」
言い終わる前に恭介は振り向く。
そこには、豪華なドレスを着た女性が立っていた。
恭介「ひぇっ⁉︎メリーさん・・・あれ、これ石像⁉︎」
里音「何だ石像かよ・・・」
秀都「ほんとにびっくりしたぁ・・・」
5人はほっと胸を撫で下ろした。しかしそれも束の間。
カタカタカタカタカタ!
裕太「うわっ⁉︎動いた⁉︎」
辰哉「中に誰かおるんか⁉︎」
里音「そこにハンマー落ちてる。割ってみようぜ」
里音はハンマーを拾い上げ、石像に振り下ろした。
バキィン!
秀都「割れました!」
恭介「やっぱり人が入ってた・・・。大丈夫ですか⁉︎」
女性「うぅ・・・大丈夫、ですっ」
裕太「あれ、君はうららちゃん⁉︎」
|麗《うらら》「裕太先輩⁉︎」
辰哉「まさか、nakamuさんの後輩ちゃんか?」
麗「あ、はい。|芳井麗《よしいうらら》です」
恭介「無事でよかった・・・。あんなところにいて、苦しかったでしょ?」
麗「ずっと同じ体制だったからきつかったよ」
秀都「何でこんなことになったんですか⁉︎」
里音「わかることでいいから教えてくれ」
麗「はい。私、ただこの辺を散歩してただけです。写真部なのでいい写真スポットが有れば・・・くらいの気持ちでここにきました。そしたら、ここに誰かが遺体を埋めてるのを見てしまって・・・。掘り起こしてみたら、やばそうな見た目の薬の瓶も埋まってたんです。通報しようとしたら、誰かに殴られてこんな状態に・・・」
辰哉「施設の噂はほんまやったんか⁉︎入り口は見えたか?」
麗「はい。実は隠しカメラをこの髪飾りに仕込んでたんです。入り口に誰かが入っていく様子を見て、咄嗟に撮影しました。スマホに接続すれば見られると思います」
恭介「できた。どうやら花壇の下が隠し階段になってるみたいだ」
裕太「ここに入り口が・・・⁉︎」
里音「早く行こう。犠牲者が出る前に片付けなきゃな!」
秀都「ですね!本格的な調査開始です!」
麗「私を殴った奴がどこかで聞いているかも・・・。見張りをしますので、入り口を開けて中に入ってください!私もご一緒します!」
辰哉「危ないけど大丈夫なんか?」
麗「私は写真部ですよ?写真をバンバン撮って、警察に証拠として提出しなきゃいけませんもんね!」
裕太「心強いよ。ありがとう!」
今回の登場人物
芳井麗(よしいうらら)
nakamuの大学の後輩。19歳。写真部として事件捜査に協力。