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泉で水浴び
精霊に守られている泉は、直射日光を浴びても水温は冷たいまま。とても暑い日が続く中での水浴びは気持ちよかった。
けれど長く浸かっていると、熱かった体も冷えてくる。水着すら着ていなかったため、余計に。
くしゃみをすれば、遠くからマレウスの声がする。
「そろそろあがれ」
「はーい」
返事をしたエースは全裸のまま泉から出た。ペタペタと足音を鳴らしながら、木陰の中にいるマレウスに近づく。
木陰の中は生ぬるい。いまのエースにはちょうどよい気温。
マレウスはエースを抱きしめた。
裸体についた水滴が、マレウスの服に染みていく。
「あったけー」
また暑くなるまでの、ほんのひととき。抱擁の温もりをエースは噛みしめた。