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21人目の高校生
みのり「あ!奏ちゃんだ!」
奏「花里さん…おはよう…」
みのり「昨日は大丈夫だった?軽く心配してたんだよ〜!」
奏「心配…?」
みのり「夜時間になった時、みんなで奏ちゃんを呼びに行ったんだ」
みのり「でも、何回インターホンを押しても全然出てこないし…」
みのり「殺されちゃったんじゃないかって…」
みのり「…なんて、もう殺すような人はいないからそこまで焦ってたわけじゃないけどね!」
みのり「それで…何してたの?」
奏「体調が悪くて寝てたんだ。みんなが来たなんて全然気付かなかったよ…」
奏「でも、夜時間に私を呼びに来たって…何かあったの…?」
みのり「うーん…口で説明するのは難しいなぁ…」
みのり「だから一旦みんなのところに行って、実際に見ればわかると思うよ!」
奏「そういえば他のみんなは…?」
みのり「体育館で、昨日から徹夜してるよ!」
奏「徹夜…?だけど、花里さんはどうして食堂に…?」
みのり「私はじゃんけんに負けて…朝食を運ぶことになっちゃったんだ〜…」
みのり「奏ちゃん!よければ手伝ってほしいな!」
奏「うん、全然いいよ」
みのり「ありがとう!」
みのり「じゃあ私は先に行ってるね!」
奏「わかった。すぐ行くね」
奏「それにしても徹夜って…本当に何があったんだろう…」
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みのり「あ!きたきた!奏ちゃーん!こっちだよ!」
穂波「宵崎さん!体調は大丈夫ですか?」
奏「ごめんね、もう大丈夫だよ」
奏「それより…何してるの?」
その場には、瑞希以外の全員が集まっていた
何かを取り囲むように、作業してる…?
一体…何を…
奏「え…!?」
奏「え、え…?そ、それ…モノクマ…!?」
雫「えぇ!分解して中を調べてるのよ!」
奏「ぶ、分解って…」
類「大丈夫、危険はないよ」
奏「なんで…?どうなってるの…?分解…?」
奏「だ、だってモノクマだよ…?危険にきまって…」
みのり「じゃあ、奏ちゃんのために説明するね!」
みのり「まず神代さんがモノクマのぬいぐるみ化に気付いて、今分解してるの!」
奏「い、いや…分からないよ…」
類「…昨日の夜時間になる直前…僕はモノクマを訪ねて、この体育館に来たんだよ」
類「瑞希が居なくなった事について、何か発展は無いかをね」
類「案の定、モノクマはここに居たよ。だけど…」
類「その時はすでに、なんの反応もないただのぬいぐるみ状態だった」
奏「モノクマが…動かなくなったってこと…?」
類「しばらく待って夜時間になったけれど、相変わらずモノクマは動かなかったよ」
類「僕はすぐに全員を集めて、慎重に確認を繰り返したんだけどね…」
類「それでも、やっぱり動かなかったんだ」
類「そこで解体作業に取り組んだと言う訳だよ」
えむ「類くんのアイデアだよ!モノクマの構造を調べるんだって!」
類「分解して分かったけど…かなり高度な機械だね…」
類「ただのラジコンじゃないみたいだ…」
奏「というか…どうしてモノクマは動かなくなっちゃったんだろう…」
類「故障の可能性もあると思って、分解してみたんだけれど…これといった原因は見つからなかったよ」
奏「故障じゃないとなると…」
類「モノクマを操っていた黒幕に、予期せぬ何かが起きた…そう考えられるね」
奏「予期せぬ何か…?」
絵名「逃げたとか?私達がもう殺し合いをするような空気じゃないから…」
冬弥「急病で倒れた…という可能性は考えられないか?」
奏「で、でもアナウンスは今朝も流れてたよね…?」
類「自動再生じゃないかな?セリフも毎回同じだったしね」
司「お、おい…話してるところ悪いんだが…」
司「中から…こんな物が出てきたぞ…?」
奏「何これ…?黒い塊…?」
類「あぁ、爆弾だよ。モノクマに内蔵されていた物みたいだね」
司「ば、爆弾!?」
えむ「つつつつ司くん!!それ危険物だよ!危ないよ!!死んじゃうよ!!!」
司「わ、わわわ分かっている!!」
類「ちなみに、爆弾には振動センサーが付いてるみたいだよ。振動を与えると爆発してしまうから、気をつけてね」
司「し、振動!?!?」
司「ま、待ってくれ…急に手の震えが…!」
愛莉「ちょ、天馬くん!?気をつけてよ!?」
司「俺なら大丈夫だ…!!」
絵名「いやいや…!大丈夫じゃないでしょ…!!」
類「あ、言い忘れていたけど…振動センサーは、今はoffになってるみたいだね♪」
司「な、なんだ…びっくりしたではないか…」
みのり「と、とりあえず端っこに置いとこうよ!怖いし…!」
司「そうだな…!」
奏「………」
予期せぬ…何か…
それってもしかして…昨日の…?
あの覆面の人が…関係してそうだけど…
絵名「奏?」
奏「あ…え、絵名?」
絵名「大丈夫なの?ぼーっとしてたけど…」
奏「ご、ごめん、大丈夫…それで…どうしたの?」
絵名「えっと…モノクマの解体も終わったし、この後どうしようかって話してたんだけど…」
類「学園長室に行こうって事になったんだ」
奏「え…学園長室…?」
類「黒幕の動きが止まった今こそチャンスだよ。そうだろう?」
奏「だ、だけど…もし、途中で黒幕が戻ってきたら…」
類「怖いなら待っていててもいいんだよ?」
類「これは戦いなんだよ。先に進むには、危険は逃れられない…」
愛莉「そうよ…これはチャンスなのよ…?」
類「どうするんだい?宵崎さん、逃げるのかい?戦うのかい?」
奏「………」
奏「…分かった…私も行く」
類「じゃあ決まりだね」
類「おそらくここが一番の難題…気を引き締めて行くよ」
えむ「よーし!みんなでごーごー!」
みのり「遥ちゃん…私、頑張るね…!」
奏「…まふゆ……やるよ、やってみせる…」
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ガチャガチャ…
司「む…鍵はかかったまま…だな」
穂波「どうしましょうか…」
類「扉を破るんだよ」
雫「え?で、でも校則が…」
類「黒幕の接触が無い今なんだ。そんな事を気にしても仕方ないさ」
冬弥「ですが…さっき宵崎さんが言ってたみたいに、もし途中で戻ってきたりしたら…」
類「その前に片を付ければいいんだよ」
絵名「それは…そうだけど…」
類「ここまで来たからには引き下がらないよ。やると決めたら…やるんだよ」
えむ「うんうん!やっちゃえー!バーンって!」
司「そう、だな…やるしかないのか…」
愛莉「で、でもどうやってやるのよ…?簡単には壊れなさそうだけど…」
類「何か手頃な物が必要だね…」
みのり「あっ、じゃああれとかどう?植物庭園のツルハシ!」
類「そうだね…それがいい」
類「ところで、今は何時だい?」
えむ「えっとねー…さっき体育館を出るのが9時前だったから…今はちょうど9時くらいかな?」
類「そうか…黒幕が帰ってくる前に早く用を済ませたいところだけど…」
穂波「誰かツルハシを持ってきてくれれば…」
えむ「じゃあ、あたしがツルハシ持ってくるよ!」
えむ「びゅびゅびゅびゅーん!」
絵名「ほ、ほんとに扉を破るのね…」
絵名「緊張して…舌回らないんだけど…」
絵名「しどどもどどに…」
絵名「しど…しどもろもど…」
ジェノサイダー「しどろもどろ!!」
絵名「きゃぁぁぁ!?!?」
絵名「は、早くない!?というか、ジェノサイダー…!?」
ジェノサイダー「わんだほーい!笑顔が素敵な殺人鬼でーす!」
ジェノサイダー「あははっ☆」
類「…えむくん、ツルハシは…?」
ジェノサイダー「鶴橋…ってだれ?」
類「ツルハシだよ、道具の…」
ジェノサイダー「むむ…?」
司「ほ、ほんとに忘れたのか…?」
奏「そういえば鳳さんって…人格変わると記憶を引き継げられないって…」
穂波「そ、そういえばそうでしたね…」
ジェノサイダー「なるほどー!だからあたしは植物庭園に…なるほどなるほど!」
ジェノサイダー「これで1つ目の謎が解けたよ!後はもう1つだね!」
奏「もう1つ…?」
ジェノサイダー「植物庭園にあった物体X…あの正体は〜!?」
愛莉「何を言ってるのよ…?」
みのり「えむちゃん…つ、遂に…」
ジェノサイダー「いやいや!壊れてない!壊れてないよ!!見つけたんだよ!植物庭園で!」
奏「な、何を…?」
ジェノサイダー「し・た・い!!」
ジェノサイダー「死体だよーー!!」
奏「し、死体…!?」
類「…先にそっちへ行かないとだね」
司「植物庭園だな…!急ぐぞ!」
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奏「………!」
奏「あ、あれ…!」
雫「し、死んでるの…?」
絵名「というか、こいつ…何者なのよ…!」
司「顔がわからん…仮面をつけている…」
と、とりあえず整理しよう…
昨日の夜、私は覆面の人に襲われた…
それで、その覆面の人は今…目の前で死んでる…
えむ「わっはっはー!だから言ったじゃーん!」
類「…すぐに調べよう」
類「でも、慎重にね。何があるか分からないよ」
奏「そうだね…」
奏「まずは…この死体が誰なのかを確認しないと…」
奏「でも…覆面のせいで誰かわからないな…」
奏「それに体を覆った白衣のせいで、体型や服装も分からない…」
奏「謎だけど…1つ分かるのは…」
奏「昨日の夜、わたしは覆面の人に襲われてる…」
奏「その人がどうして…死んでるの…?」
類「呼吸も心臓も動いていない…」
類「腹部に突き刺さったナイフのせいで、服が真っ赤な血で染まっている…」
類「血は止まっているけれど、まだ濡れたまま乾いていないようだね」
類「触ると汚れるかもしれないよ」
愛莉「そんな冷静に分析されても…」
愛莉「というか…!だ、誰なのかしら…?顔も体も隠れているから、さっぱりね…」
みのり「女の子、だよ…」
司「どうして分かるんだ…?」
みのり「胸の膨らみとか…全体的な体のラインとかもそうだし…」
みのり「間違いない…この子、女の子だ…」
奏「女の子…って…じゃあもしかして…っ…!」
ジェノサイダー「というか…」
ジェノサイダー「その覆面を剥がしちゃえばいいじゃん!」
穂波「!えむちゃん待って…!」
望月さんが呼び止めた時には、もう遅かった…
鳳さんの手は、既に覆面を掴んでいた
そして次の瞬間…
爆発した。
奏「ばくは…つ…した…?」
奏「………」
愛莉「宵崎さん…!早く起きて、火を消さないと…!」
奏「……あ、れ…?」
みのり「奏ちゃん!水をかけて!」
奏「あ…う、うん…!」
バシャッ…
絵名「き、消えた…?」
雫「それにしても…急に爆発って…」
類「…予想外だったね…」
奏「で、でも爆発したから…死体は…」
冬弥「あぁ、これじゃあ誰かわからないな…」
類「ここにいない人は誰だい?」
穂波「え?」
類「ここに居ない人を考えれば、可能性は絞られるはずだよ」
みのり「ここにいない人って…」
絵名「い、いないのは瑞希だけだけど…」
奏「え…?」
奏「…ってことは…あれは…瑞希…?」
奏「そ、そんなわけ…!」
類「落ち着いて、宵崎さん…まだ瑞希だと決まったわけじゃないよ」
奏「………っ」
奏「で、でも他にはもう…」
類「いや、まだいるよ…」
類「黒幕さ…!」
愛莉「く、黒幕!?」
絵名「は?な、なんで…あり得ないわよそんなの…!」
類「普通じゃありえないかもしれないけれど…僕達には思い当たる節があるだろう?」
類「もし黒幕が死んだなら、あのぬいぐるみ化にも説明が付くはずだよ」
司「じゃあこれは…学園長なのか…?」
奏「ううん…これは学園長じゃない…」
奏「瑞希が言ってた例の女子高校生…」
奏「超高校級の絶望…」
奏「初音ミク…21人目の高校生…」
みのり「か、奏ちゃん…?何言ってるの…?」
奏「…この前、瑞希から教えてもらったんだ」
奏「この学園内には…21人目の女子高校生がいるって…」
類「…詳しく話してくれないかな?」
奏「うん…えっと、瑞希が言ってたのは…」
奏「その初音ミクこそが…黒幕なんじゃないかって…」
類「21人目の高校生…女子高校生…確かに、死体の特徴とも一致するけれど…」
穂波「初音ミク…?ミクちゃんなの…?」
絵名「それに超高校級の絶望なんてフレーズ…黒幕チックじゃない…?」
冬弥「つまり、黒幕は初音ミクって21人目の高校生で、その人が超高校級の絶望って呼ばれる人なのか…?」
みのり「だけど、ずっと隠れていた人がどうして死んでるの…?」
司「いくらなんでも意味不明だ…!いきなり現れていきなり死ぬなんて…」
類「じゃあもう一度、あの死体を調べてみようか」
類「何か残ってるかもしれないしね…」
奏「あっ…!ちょっとまって…!」
類「どうかしたのかい?」
奏「わ、忘れてない…?鳳さんのこと…」
愛莉「そ、そういえば…爆発と同時に吹き飛ばされていたわね…!」
えむ「う、うう…」
雫「生きてるわ!よかった…」
えむ「あ、あれ?あたし、今まで何を…」
奏「とにかく…無事でよかった…」
類「それじゃあ…死体を調べるとしようか」