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生きてくれてありがとう
https://odaibako.net/gacha/22767?id=3f15a77f04b84fb0bab281ba49f12cb7
のネタです。お借りしました。
二次創作なので本人様とは一切の関係はありません!
もう、全て嫌になった。学校に行くのも家にいるのも。どうせいじめられて、どうせ母さんに殴られる。一体俺はどうして生きているのだろう。こんな地獄、死んでいるも同然な気がする。
あいつ――けちゃには悪いけど、今度こそ。
俺はそう思って、学校の屋上へと足を運んだ。
心地よい風が頬を撫でる。
この感覚ももう終わりか。物思いにふけるほどの思いでも、多分ない。
俺はすぐに屋上のフェンスに登ってあと足を一歩でも出せば落ちれるというところに立つ。
それでも俺の足は、死ぬことを選んだはずなのに震える、動かない。
どうして俺はいつもこうなんだろう。
きっと俺は心のどこかで――――。
足も動かず、結局死ねない俺はまたフェンスを登って内側に戻ってきた。途端に勢いよく扉の開く音がした。こんな放課後の人のいない時間に誰?そう思って振り向くと、そこには唯一無二の友達がいた。
「あっちゃん!!!」
彼は叫びながら全力疾走でこっちまで来て俺を勢い良く抱きしめた。
「け、ちゃ…?」
「あっちゃん‥‥!」
彼は泣いていた。今の俺よりも泣いていた。
俺も、溜めていた涙があふれだす。
「ごめん、…ごめんけちゃ」
「僕も…っ、遅くなっちゃった」
彼はつっかえながらそう言った。
「全然遅くない…まだ俺、死んでない」
「でも…ううんそうだね…まだあっちゃん死んでない」
彼は一拍おいて言った。
「あっちゃん、生きていてくれてありがとう」
「うん」
お互い抱きしめてるからけちゃの表情はわからないが、多分、泣きながら笑っている。
そしてあり得ないぐらいの涙が溢れてきて、二人でわんわん泣いた。久しぶりにこんなに泣いた。
「ねぇあっちゃん」
「何?」
「まだ生きててくれる?僕がついてるからさ」
「…けちゃがいるなら。」
「言ったよ?」
「絶対は無理かな」
「えぇ~!?」
さっきまでが嘘みたいに、笑いあって、俺たちは学校を後にした。
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正直、僕が目を離したらすぐにでもあっちゃんが死んでしまいそうで、めちゃめちゃ不安。
今回も僕がいなかったら本当に死んでいたのかもしれない。
あっちゃんが心を開けるような友達を作ってほしいとも思うけど…僕に全部話してくれたらいいのにな。そしたら僕が受け止めて、支えてあげるのに。何もできないかもしれないけどさ。
なんて、最近は謎の独占欲に駆られてわけわからないや。
でもあっちゃんには生きていてほしいし笑っていてほしいな。
また何かあったら一緒に泣くからね。
ここまで読んでいただきありがとうございました!感謝感激です…!
最近はあっとくんとけちゃくんの不穏な話にはまっているので書きました。
お題ガチャって最高ですね