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さよなら同盟 参
寒いのに、何故かないこは袖を捲る。
それで、大きく空に手を伸ばす。
もう、朝なのに、満天の星だなと
今更思う、。
そこで、見えたんだ。
あ、ないこもなんだ、
ないこでも、やるんだ、って、思った。
自分の、罪だと思ってたのに、ふっと心が軽くなって、
存在が許された気がしたんだ。
「ないこがやってるなら、大丈夫」
「ないこがこうしてたからこうする」
「ないこみたいにすれば大丈夫」
そんな考えが頭をよぎった。
全部、いつも俺が考えてること。
自分の意思を持ってないな、って思った。
ないこは意見を出してくれるのに
ないこは頑張ってるのに
何時も俺は「ないこと同じ。」っていう。
そんな自分捨て去りたい。
あ、これって、ないこに___してるんだ。
じゃあないこがいないと生きていけないじゃん、
そう思ってたら、
ないこが「まろが話すターンだよ」と言っているように見えた。
だから、気づいたことを言ってしまった。
ぁれ、?ないこ、手首切《りすか》してんの、?
正直、こんなこと言っていいのか、と思った。
何時もは、「ないこと同じ。」って黙ってる癖に、
こう云う時だけうるさくて、
やっぱ死んでしまえよって思う。
ぇ、あ、うん…!疲れちゃって笑
ほら。ないこも、こまっってるじゃん、
俺も、笑
言ってみて気づいた。
俺って、なんも考えてないじゃん。
「俺も」。って言われて、なんて返す、?
「一緒だね、嬉しい」、なんて、このことについては言えないし
「うわ、俺より酷いね、大丈夫、?」とも
「俺よりは、してなくて偉いね、」言い難いはず。
俺は、返答する相手を考えてない。
ないことは、違う。
ないこはこう云う時、なんて云うだろう。
俺も切ってるよ、って云いたい時。
「俺もだよ、。まろがしてるなんて、びっくり。
まろは、体大切にしそうなのに、」
自然と、ないこの声が聞こえたような気になる。
ないこは何時も、俺と比べる時。
「まろは__だから、すごいね」
とか、俺のことを褒める。
其れで俺が、
「そんなことないで、」
って、謙遜する。
ないこはそれを、
読んでたんだ。
さっきの例でも、「そんなことないで」って、言えちゃうじゃん。
ないこは、なんて返すだろう。
「俺も、笶」って言われたら、なんで返すだろう、。
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次からちゃんと病む