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死にたがり4
幼い頃から生きる意味が分からなかった。
不慮の事故でなくなる方を見ては「なんで俺じゃないんだ」と思ってきた
きっと、彼らは俺より生きたいはずなのに。
なんで俺が産まれてしまったのか、不思議だった。
中学、高校でなんとなく野球をしてそれなりに評価をもらってプロの道を進められたが「俺よりやりたいやつにやらせてあげてください」って断った
産まれて20年。生きてる意味が分からずにいた
このまま生きててもつらいことしかないから死ぬことにした
でも一人だとやっぱり怖かった
だからSNSで検索をかけた
集団自殺とか。
一緒、死
何度目かの検索でようやくひっかかった。
匿名さんという人の投稿だった。
「一緒に死んでくれる人募集中。渋谷です。死んでくれる人はDMください。場所と時間送ります」
人にメッセージなんて久しぶりだから緊張した。
「渋谷在住、高梨です。ぜひお供したいです」
一分もしないうちに返信がかえってきた
「渋谷マンション 222−222 時間 明日 23時 できるだけ見つからないように来てください」
渋谷マンション、、ここから10分もしないところにあるな
ようやく意味のない人生に終止符を打つことができることに喜びを感じ、眠った