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Nice Ball‼︎ 第十一話
「峯田、おめー入院してたらしいな…」
「心配したんだよ!何で連絡くれなかったんだ!」
5日ほどの入院ののち、やっとの思いで退院した俺に罵声を浴びせる二人。
「わかったよわかったからあんまり大声出さないでくれ…頭に響くんだよ…」
そもそも(熱中症ではあるけれど)病み上がりを夜の9時に呼びつけてテニスさせるとは何事か。
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「はぁ…はぁ……」
体力が持たない。今までこんなことなかった。
「峯田ぁ。ちょっと休憩するか?」
「ああ、頼むよ」
三人でコートの後ろの斜面へ座り込む。川の向かいの街の明かりが水面に反射して光っている。
「峯田くん、本当に大丈夫なの?」
「体はな……でももうやめ時かもしれないってずっと思ってんだ……倒れるまで頑張って倒れるなんて情けねぇよな」
「そんなことねぇっ!」
いきなりの大声に体が震えた。初めて会った時の小城のイメージが、ここにある。
「怪我したり体壊すのはそれだけ努力した証拠だと思ってる。してない俺らの方がやめた方がいい」
「……はは」
笑えてきた。ベッドの上でもう少しだけ頑張ろうと考えたことを思い出す。何やってるんだろう、先のことばかり考えて。馬鹿は馬鹿なりに、目先のことだけ見て、泣いたり笑ったりしよう。
「そこらへん走っていいか?」
「僕らも行くよ!」
俺らは走り出した。何がやめ時だ。何が引退だ。叫びたい気持ちを隠すつもりもなく、目の前の風景を破るように。
「うわぁぁぁぁ!」
「あああああああ!!」