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いつもの日常は
いつもの日常には君が居た
真っ白で愛らしい君
いつもの日常には君が居た
家族を笑顔にする君
君のいつもの日常は
ピッと可愛い声を出してよく鳴いた
君のいつもの日常は
他と違って虚弱体質だった
それでも君は元気で居た
肝臓が弱くても脳と心臓は強かったから
毎日帰ったらピッピッピとお迎えしてくれた
きっと君は私たちを笑顔にするために
小さな頃から一緒に居た君はリンゴが好きだった
トウモロコシやお米や豆苗も好きだった
小さな頃から一緒に居た君はとても賢かった
「ハウス」と言ったら自分から帰っていった
ある日の君はとてもしんどそうだった
もう寿命が来てしまうのかと思って
君が好きなリンゴとかを買ってあげた
そしたら君は元気になった
君と生きてきて8年経った
小学生だった私はもう中学生
君が家に来て8年経った
元気だった君はもうおじいさん
ハウスから出ることが少なくなった
しんどそうにしてる事が多くなった
ハウスから出ることが少なくなった
手を出しても逃げる事が多くなった
毎月病院に通うようになった
いろんな薬を何回も貰った
君が少しでも長生きできるように
家族はとても心配していた
ある日夜になった
君はいつもより苦しそうにした
家族は精一杯介護をした
それでも君は苦しそうだった
くちばしの色が悪くなっていった
家族は最後は好きなものを食べさせてあげようとリンゴをやった
最後の放鳥は君が好きだった場所に入れさせた
家族にもわかる幸せそうな顔をしていた
君は早朝に虹の橋を渡っていた
家族はみんな泣いた
その日は学校に行けなかった
3.4日ぐらいずっと泣いた
でもお母さんは言った
「苦しみから解放されたんだよ」
確かにそうだ
ずっと苦しかったモノが全部なくなって
今はきっと自由に空を飛んでいる
君が旅立った日は雲一つない晴天だった
きっと空気がおいしく感じるだろう
きっと全てが幸せに感じるだろう
君が居なくなってから
君の好きな場所に黒と灰は近づかなくなった
すぐに驚いて飛んでいく
きっと君はそこに居るんだろう
きっと君はぐっすり寝ているんだろう
君が居なくなってから
命の重みを感じた
ずっと一緒だと思っていたものは
あっという間に終わってしまった
いつもの日常はずっとは続かない
いつもの日常は思ったより短い
いつもの日常のいつもはいつかは過去になる
いつもの日常が今ならば
精一杯楽しもう
精一杯生きよう
生きてる今しかできない事を
生きてる今に全力でやろう
お餅のような白い羽
苺のような赤いくちばし
いちご大福のような君の元へ行くまで
私は沢山思い出を作ろう
精一杯生きた後いちご大福の元に行ったら
今までの思い出を沢山語ろう
大好きな君のために
自分である私のために
命を大切に
今を大切に
長く生きていこう
そしたらきっとまた別の
いつもの日常がやってくる