公開中
名もない君に祝福を。第二話
特に注意はありません!後々少々ネガティブな話になっていきますが、今回は大丈夫です!
奇病系のお話です!
それではどうぞ〜!
(一話を見ていない方は一話を見た方が分かりやすいと思います)
「兄ちゃん!外!すごくない!?」
「落ち着けって…」
「だってさあ…!!」
紺は初めての飛行機でワクワク、はしゃぎまくってる。
あのあと紺は
「僕は行きたい。この病気が完全に治らなくても、ちょっと良くなる確率があるならそれに賭けたい。それに、良くならなくても、思い出作っときたいしね。」
その言葉を聞いてから、俺は色んな人に話をしに行った。
病院の先生、学校の先生、俺たちを見守ってくれていた近所の人たち…
色んな人の想いと努力があって、今俺たちはここにいる。
そんな想いを無駄にしてはいけない…
ピンポンパンポーン。
機械音が聞こえた。
機内放送だ。
「あてんしょんぷりーず、とか言うのかな!?」
「言うかなぁ」
紺の目がキラキラしている。
硝子玉みたいだ。
「あ、あ、あ、あー、テステス。うん、正常だね。」
若い男の声が聞こえた。
CAがこんなこと言っていいのだろうか…?
『皆さん、こんにちは。僕は…M。今、この飛行機の持ち主になった。』
「えっ…!?」
機内が驚いた声で包まれる。ざわつき始める。
『警察に通報しても無駄だよ。まずは携帯を預ろうか。』
Mとやらの手下のようないかつい武装をした男たちが袋を持って席を回る。
この飛行機はジャックされたようだ。
つくづく運が悪いな…
「今からこの飛行機は着陸する。そこで君たちにはデスゲームをしてもらうよ!それまでの時間を楽しんで!Prends soin de toi !」
綺麗な発音。
「ねぇお兄ちゃん、今の何語?」
「フランス語だと思う。フランスにでも住んでたんじゃないか。」
「ジャックって…デスゲームって…大丈夫かなあ…」
「大丈夫。兄ちゃんがいる。」
正直、俺も怖い。
もしも紺の容態が悪化したらって思うと、もっと怖くなる。
「そうだ、君たちに言わなきゃいけないことがあったよ。」
急にMが現れた。
20台くらいで、高級そうなスーツを身に纏ってる。
「この中で病気を持っている人はいるかな?その人たちは少し特別扱いなんだけど。」
紺だけが、手を挙げた。
と、思ったら。
僕たちの席の隣に座っていた白いレースのワンピースを着た女の子も手を挙げた。
「君たちは一体どんな病気を持っているんだい?」
「僕は、白化病です。」
「私は喘息よ。」
Mは手下たちにそれをメモさせた。
「奇病だね…死んだ時には美しくなるんだろう、どうだい。死体、譲らないかい?」
「いやです…」
「ははは、そうだよね!それじゃあ!」
紺は死なせないから。
絶対に、絶対に、天使病で死なせない。
「あなたたちも病気持ちなの?」
「うん、そうだよ。僕が病気。こっちはお兄ちゃん。」
「ふぅん…私は華陽。あなたは?」
「僕は紺。こっちが兄ちゃんの流羽。よろしくね!」
「よろしく…私は14歳だけど、紺は?」
「僕も14歳!同い年だね!」
なんだろう、ほっこりするし、泣きそうになってくる。
あぁ、紺が学校に行けたら、外を元気に歩けたら、紺はきっと人気者だったんだろうな。
泣きそうになる気持ちを抑えるために目を閉じた。
幸せそうな弟を見たい、見れるようにしたい、と考えながら。
2人の会話を子守唄にして。
眠った。
俺と紺は血が繋がっていない。
やー…
はは。
すんごい終わり方にしたな過去の僕!?
なんでこんなこと思いついたんだ!?!?
…ってことですよ。(?)
ね、ね、続きが気になりますよね!!((
第三話もぜひ!見てみてください!
それでは!
追記
まだまだうちの子さん募集してます!よかったらご応募願います!
もう応募しちゃったっていう人も何人でもご応募していただいて大丈夫です!