公開中
【怪物カフェ】 ~ 恋か食欲か
[本日のメニュー]
1.根っからのいいヒト
2.らおの憂鬱
[お食事の際の注意事項]
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
ただし、道中で出ている「〇〇の作り方」のレシピ等はノンフィクションであり、実在しているものが殆どです(稀にフィクションの料理があります)
・ファンレターは常時受付しています。
誤字脱字レシピの間違いの発見、お食事の感想/質問/リクエスト、など…沢山のファンレターをお待ちしております。
ただし、お食事/人物についてのクレームは一切受け付けていませんので、礼儀正しくお楽しみ頂けるよう、送られたものがそういった類の文だと判断した場合は一度忠告し、その上で繰り返された場合は入店拒否といった処置をさせていただきます。
・元の「怪物カフェ」とは全くの別物ですので、知っている人物の名が出ても、それは別人です。並行世界のようなものだとでも思い、気にせずお楽しみ下さい。
・募集した店の従業員や、お客様のご要望等に沿えず、どこかを勝手に調整するかもしれませんが、「どうしても」という場合を除き、出来る限りその件に関しての連絡はしないで下さい。
こちらもあまり変更等はせず、行う場合は元の要望から変わらないよう善処致します。
【オープン】
---
[根っからのいいヒト]
---
--- セイレーン ---
--- ある本には、下半身が魚となった男女と書かれ ---
--- またある本には、美しい歌声で人を海へと誘い その身を食い尽くすと書かれ ---
--- また別の本には、航海中の人間を惑わせて、遭難・難破させると書かれてる。 ---
--- 一般的に、彼女たちは“海の怪物”と呼ばれているが… その由来が本に書かれた内容によるものかは分からない。 ---
--- 神宮寺 朧の営む怪物カフェにも、実は居るのだが、正直、本に書かれているような恐ろしさは微塵もない。 ---
--- むしろとても温厚で心優しくお人好しで、世間を知らない箱入り娘のようだ。 ---
--- __一つ、|我々《読者》に分かるのは… ---
--- 彼女は本能的に、《《彼》》を`*食したい*`と感じている。ということだけである。 ---
---
Side{第三者}
Time{|AM《午前》4:29}
place{怪物カフェ in 一階}
朧「織ー。なあ、おい。織く〜ん」
カウンターに突っ伏し、死んだように眠る彼に、店の店主である神宮寺 朧は困ったように声をかけ、軽く体を揺する。
しかし起きる気配は全くなく、彼はただ唸るだけだ。
朧「はぁ…ダメだなコレは…__どうしたもんか…__」
「_どうするの?織くん…全然起きないけど」
「どうするのー!!」
朧「ぐえ」
神宮寺 朧に対しそう問うのは、運悪く今日がシフトだった|浅野 音《あさの おと》と|翡翠 翔《ひすい つばさ》である。
音は、頭に大きな猫耳を持つ、黒茶猫と恐竜、人間のDNAを掛け合わせた“キメラ”。
翔は、額から二本の小ぶりな角が生えた幼い“龍神”。…種族単位のカーストでいうと朧の格上の存在なのは、種族名から察せれる通り、だ。
音「……多分、今の織くんは殴っても起きないよ。__試してみる?__」
生まれつきひどいふわふわのくせっ毛をぴょこぴょこと跳ねさせ、腰にあるエプロンの結び目に手をかけて外そうとしながら、彼はニッコリと笑っう。
一方、翔は問いを投げかけると同時に朧の背中に思い切り飛び乗って遊んでいる。
勢いのまま前に倒れそうになったが、気合で踏みとどまり、乗ったままの翔が落ちないよう、朧はそっと手を添えた。
翔「わーい!」
音「…」
浅野 音の問いに、朧は軽く頭をかきながら何とも言えない顔をして答える。
朧「ひとまず置いとくしかないんじゃねぇかなぁ…__無理に起こしちゃ可哀想だし‥__」
音「マジで言ってるー…?織くん、一回寝るとぜんっぜん起きないでしょ?__めちゃくちゃ待つんじゃ…__」
「らおもおやすみさせてあげたほうがいいと思う!」
毛先の青い|白髪《はくはつ》を高い位置でまとめ、大きな黒いリボンをつけた彼女は、この店の“歌姫” |月名瀬 螺緒《きなせ らお》。可愛らしい顔立ちで、とても綺麗な歌声の持ち主である。
最近は、特定の時間+シフトの時だけという条件で、『♧らおの歌ふぇす♧』を開催し、絶賛されている。
螺緒「らおね、昨日の夜みたんだ。織くんがおそい時間までおしごとがんばってたの」
音「…それ、どこで見たわけ…」
螺緒「え?ぁ……えっと、それは…!
らおのおへやの、窓からで…」
翔「螺緒姉ちゃんの部屋から、織兄ちゃんの働いてるメンキャバって見えなくない?__そもこの辺りからじゃ見えなくなくなくなくなくない?__」
朧「…確かに……」
螺緒「え、えぇ…その、あの…ぅぅ‥」
朧「まさか螺緒さん…俺に何も言わず、夜に外出」
音「まぁいいじゃんその辺は。__無事に帰ってきてるし__」
朧「俺は万が一を考えてだな?」
音「はいはーい過保護ご苦労さま〜。
ほら、閉店準備しよー」
朧「あっ、ちょ」
翔「僕テーブル拭くー!」
朧「わ、
あー、俺以外に飛び乗ったりしないでくださいねー…!__ぶっ倒れちゃうから…__」
翔「はぁい!」
音「…」
浅野 音がそう言って手を叩くと、翔は笑いながら朧こら飛び降り、布巾片手に客席へと走る。
その隙に、螺緒もレジのお金を取りにその場を後にした。
朧「はぁ…仕方ねぇ。俺看板返してくるわ…」
音「あ、ついでに掃き掃除もしてきて朧さん」
朧「うぇー…__めんど__」
音「ついでだからいいじゃん」
朧「はいはい‥」
分かりやすく嫌そうな顔をしながら、朧はロッカーから箒を取り出し表の清掃へ向かう。
音「…」
ドアベルの音が、店内に響く。
店内には、螺緒の出す物音と翔の小さな鼻歌だけが残った。
そんな中、浅野 音はキッチンへ向かいながらフと考える。
― 朧さんって、`“良いヒト”`が節々に出てるよねー…。
音「ハッ… ‥無自覚イケメン、って、ヤツ…?__憎いねぇ__」
---
[らおの憂鬱]
---
Side{月名瀬 螺緒}
Time{同日 |AM《午前》4:57}
place{怪物カフェ in 一階}
らおね、実は*好きな人*がいるの!
とってもかっこよくって、優しくて、がんばりやさんで、あと、…あと‥とっても良い人なんだよ!!
らおにもすっごく優しくって、おうたたくさん聞いて、褒めてくれるの。
らおの好きな人は、お名前もカッコいいの。|竜臥 織《りゅうが しき》くんっていうんだ。ホントにカッコいいでしょ!
らお「ふふ…」
だからねらお、らお…織くんのこと__
--- `*食*`べちゃいたいくらい**大好き** ---
なの。
らお「…織くん、起きないねぇ‥」
翔「うーん…音兄ちゃんも言ってたけど、織は一回寝ると熟睡するタイプだからなー。__まだしばらく起きないと思う__」
らお「……」
…昨日の夜、がんばってたもんね…疲れてるんだきっと。
翔「_螺緒姉ちゃん…織くん好きなのは知ってるけど、サボっちゃメだよ!!!」
らお「わっっ!?
あっ、ご、ごめんなさ〜い!!」
そうだった。今おしごとちゅうだった!集中しなくちゃ。
---
Time{|AM《午前》5:26}
らお「おわったー!」
翔「おわりー!」
音「僕も。ちょうど終わった。
…朧は??」
らお翔「「?」」
あれ…朧くん、ずっと前からおもてのおそうじしてるの…?
カラン_
朧「…?あ、あれ。もう中終わってた、カンジ…?」
翔「うん。今さっき」
朧「あちゃあ…すまん、任せちまった!」
音「いや、それは別に…__普段朧さんがやりすぎなだけだし__
それより、一体何してたわけ?」
朧「えー…それは……」
らお「隠しごとは、メ、だよ!」
朧「うぐ…
それが、なんていうか?たまたま友達に会っちゃって、“ちょっと”喋りすぎちゃって〜…」
音「作業時間は?」
朧「…………じゅう、ご‥ふん、くらい…?__ハハ…__」
翔「朧サボりー…」
朧「いやっ、コレは!憐想が、アイツが面白そうな話しだすからっ!!」
音「人のせいにすんなよ朧さん…」
朧「うぐッッ」
らお「あははっ!」
朧くんってホントにおもしろーい!
らおみたいな子ひろってくれたし、ふしぎなひと‥龍さん!
翔「_そう言えば、織兄ちゃんまだ起きないね〜」
朧「ん…?
ぁー‥そう言えばな」
らお「だいじょうぶかなぁ…」
音「心配なら起こせば?耳元で叫んだら、流石に起きるでしょ」
らお「えっ」
翔「なんか楽しそー!」
朧「__いやいや__お前の声量でやられたら、俺でも鼓膜死ぬぞ…」
音「あは、冗談だってw」
朧「ホントは?」
音「“半分”、冗談」
朧「終わってんなァ」
らお「ダメだよ痛いことしたらっ」
らおの織くんの耳、こわしたららお怒っちゃうからね!織くんには、らおのおうたもっと聞いてほしいし…!!
朧「そーだそーだ。人でなし〜」
音「残念でした。僕は人間じゃあないんで〜。
それじゃ、僕お先にー」
翔「あ、翔も一緒に行くー!__ばいばーい朧、らお姉ちゃーん__」
朧「あいあい…帰り道気をつけるんだぞ〜」
らお「ふたりともまたね!」
らお「織くん、ぜんぜん起きないな…」
朧「まぁ、店に来た時点で、だいぶお疲れモードだったし、その上酒も飲んでたからな…」
らお「んー……」
朧「…螺緒さんは部屋、戻んないの?」
らお「らおは織くん起きるまで待ってる!__おはなししたいこともいっぱいだし__」
朧「そっかぁ。早く起きるといいな」
らお「‥朧くんは上がらないの?」
朧「螺緒さん一人にすんのは、ちょっと不安なんで…」
らお「……それってらおが頼りないってこと?」
朧「いやぁそう言うわけでは…」
らお「朧くんひどーい!」
朧「あーっだから違うって!」
らお「らおひとりでも平気だよ!」
朧「うんそれは分かってるよ?分かってるけど」
らお「らおってそんなに信用ないの……?」
朧「違うッッ断じてそんな意味ではッ゛」
織「__、ぅう…ん…?
うる、せ…。頼む…寝かせて、くれ‥」
朧「寝るなッ!!!」
らお「あーっ、織くん寝ないでぇ」
--- 今日も平和な “怪物カフェ” でした。 ---
[カロリー量]
3870kcal(文字)
[裏メニュー]
書いてるとき、なぜだかずっと親友の顔がが頭に浮かんでんだ…( ´◡‿ゝ◡`)
ってことで、ようやく投稿できたぜ怪物カフェッ!!!(歓喜)
いやぁね、学タブで12月の始めに書き終わってはいたんだよ。でもこっちに移すのが時間かかった!!
次投稿できんのいつになるかね〜…。
この調子だと、マーセンとかホントに完結が危ういぜ、全く。早く自分のスマホが欲しいもんだ。
期間空くと思うけど、いつもの低クオリティ(笑)を崩さず頑張っていくから、応援よろしくネッ!!(人*´∀`)。*゚+