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鈍足 2
部活が無い日はつまらない。
中江が必死に走ってる姿が見えないからだ。
部活を始めて、1週間。
楽しいし、中江を見てて元気がもらえる。
だんだん練習に対応できるようになってきたので、
最近は部活が楽しみでたまらない。
それに、中江のことは好きか嫌いかで言ったら、好きだ。
でも付き合う勇気が無い。
自分から告白する勇気も、自分が心から中江が好きなのかも分からない。
それに、今の中江との関係も壊したくない。
かと言って付き合いたくないわけでもない。
ため息をついて、机に頬をくっつけてぐったりした。
「おい、高城。そろそろ帰れよ。もう16時だからな。」
担任の爆弾先生がそう言うと、教室から出て行った。
爆弾先生はあだ名で、本名は佐々木だ。
あだ名の由来は、爆弾のように大きなくしゃみをするからだ。
爆弾先生を無視して、私はそのまま教室に居座った。
窓を見ると、雨が降りそうな灰色の雲が一面に広がっていた。
なんだか見ていて悲しくなってきたので、カーテンを閉める。
「あれ、高城。まだ居たんだ。」
急に話しかけられてびっくりした。
振り返ると中江だった。
「中江。どうして居るの?」
「委員会。今終わって、帰ろうとしたら爆弾に高城が残ってないか見てこいって言われて、見にきた。」
時計を見ると17時だった。
私は笑って言った。
「私が残ってて嬉しい?」
「まあ、嬉しいかな。一緒に帰れるし。一緒に帰ろうぜ。」
「いいよ、帰ろっか。」
中江に誘われたので、私は鞄を持って教室から出た。
「中江、今日財布持ってる?」
「え、持ってるけど、なんで?」
「お腹すいたから、何か買いたい。」
「俺に奢れって事か?」
「違う違う。一緒に買ってほしいの。」
二人でクスクス笑ったあと、
私は菓子パン、中江は炭酸水を買った。
「中江、何その炭酸水。色が気持ち悪いけど。」
「分かんない。新作じゃなかったっけな。」
中江が一口飲む。
「余計に分かんない。何だこれ。」
「え、飲ませて。」
私は中江にもらった炭酸水を飲んだ。
「何これ。美味しいのか美味しくないのかも分からない。」
私はもう一度炭酸水を飲んだ。
「飲めば飲むほど分かんない。」
もう一度口を付けようしたら中江に止められた。
「おい、もうやめろよ。俺の飲み物が無くなるだろ。」
私はごめんと謝って、菓子パンを頬張った。
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私は家に帰って、炭酸水を調べた。
あの炭酸は、レモンとメロンを混ぜて作った炭酸水だったらしい。
言われてみれば、そんな感じの味だった気がすると同時に、ものすごく後味が悪い気がした。
絶対に合わないものを掛け合わせた、最低の炭酸水だ。
そもそも、炭酸水じゃなくても不味そう。
何故あの飲み物を売ろうと思ったのだろうか?
企画部は何を考えているのだろうか?
上層部は何故却下しなかったのだろうか?
しばらく炭酸が飲みたくなくなった。
そして、私はその炭酸水の話を中江にしたくてたまらなかった。
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次の日、私は中江と登校するために、朝早く公園で待っていた。
「お、中江。おはよう。」
「おはよ。めっちゃ眠い。」
「めっちゃ眠そう。」
私たちは学校に向かって歩き出した。
「そういえば、昨日の炭酸水さ。レモンとメロン混ぜて作った炭酸らしいよ。」
中江は顔をしかめた。
「何だその味。クソ不味いじゃん。金使わなきゃよかったな。」
「だね。たくさん売れ残ってたし。」
私たちは炭酸水の話で盛り上がって学校に着いた。
私は、レモンとメロンで、韻が踏めそうだなと頭の隅で思っていた。
ゐわの莓です…
案外二千文字って書けないものですね…
話を考えるのが大変ですぐやめてしまう…
あと私のアカウントが友達にバレそうでちょっとやばいです!!!!泣
バレたら私は4んじゃいます…
私はどうにかバレないように日々気をつけて生きます…汗
読んでくれてありがとうございました!