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娯楽室
奏「これ…足跡?」
奏「しかもこれ…左棚の前だけにあるよね…」
類「ふむ…見取り図を使った方がわかりやすいと思うよ」
奏「そうなの?じゃあ書いてみようかな…」
類「助かるよ、ありがとう」
奏「…こんな感じかな」
類「なるほど…こうやって見ると…」
類「やっぱり、この足跡を残した人は、左棚だけに用があったみたいだね」
類「迷いなく一直線に棚の前へ向かい、用事を済ませて帰って行った…」
類「そしてこの足跡は…宵崎さんのだね?」
奏「え…!?ち、違うよ…!」
類「そうかい?じゃあ大きさを比べてみようか」
奏「うん…いいけど…」
類「…宵崎さんの方が少し小さい…」
類「残念、これは君の足跡ではなかったんだね」
奏「残念なの…?」
類「ふふ、でもこれだけ足跡がしっかり残っているなら、誰がつけた足跡なのかすぐ分かるはずだよ」
奏「じゃあ…この足跡、かなり重要だよね…」
奏「少しまとめようかな」
奏「薬品棚の前に撒き散らされてる黄色い粉末、その原因だと思われるのは床で割れてる瓶…」
奏「ラベルには化学室C−4と書かれていた」
奏「そしてこの足跡の位置からして…左棚だけに用事があったみたい…」
奏「それと…神代さんの証言によるとこの粉末は、事件前後に撒かれた物…」
奏「…今わかってるのはこのくらいかな」
奏「えっと…あとは娯楽室だね」
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瑞希「あ、奏!聞き込みはどうだった?」
奏「それが…3人とも桐谷さんに会ってないらしくて…」
瑞希「え、そうなの?」
瑞希「うーん…でも怪しいね、誰かが嘘をついてるかも…」
奏「誰かが嘘を…」
瑞希「それはそうと、こっちにも進展はあったよ!」
瑞希「遥ちゃんの死体、雑誌が収納されてる棚、そしてモノクマボトル…」
瑞希「そこに新しい手掛かりがあったから、調べてきて!」
奏「わかった、ありがとう」
奏「新しい手掛かり…か」
瑞希「ぼんやり見ててもわからないよ?」
奏「それはそうだけど…」
瑞希「ほら、死体に触るとか…」
奏「…」
瑞希「もー、仕方ないなぁ…」
奏「よく触れるよね…私、いつまで経っても慣れないのに…」
瑞希「それが普通だからね…」
奏「じゃあ、なんで瑞希は…」
瑞希「それは多分ボクが…以前から…死体と接する、機会が…」
奏「え…?」
瑞希「ううん、なんでもないよ」
瑞希「それよりここを見てほしいんだけど…」
奏「靴…?」
瑞希「そう、足の甲に黄色い粉末がついてるよね?」
奏「あ、本当だ…」
瑞希「これが1つ目の手掛かり」
瑞希「次に頭部の傷に注目して…」
瑞希「って言っても見るのはきついから、ボクが説明するね」
瑞希「遥ちゃんの打撃痕は、1つじゃなくて…2つだったんだよ!」
奏「え…2つも…?」
瑞希「ついでにもう1つ。遥ちゃんの指は綺麗だったよ…指に血痕すらついてなかったし」
瑞希「まぁ、遥ちゃんの死体を調べて分かったことはこのくらいかな?」
奏「すごい…ありがとう、瑞希」
奏「雑誌が収納されてる棚にも何かあるって言ってたよね…」
奏「…あれ?1冊だけ逆さになってる雑誌がある…」
奏「誰かが戻す時に間違えたのかな…?」
瑞希「気になることがあったら調べておいた方がいいよ!」
奏「そうだね…わかった」
奏「…雑誌の中とか、確認しておこうかな」
奏「…」
奏「…え…これって…血文字?」
奏「えむって書いてある…ダイイングメッセージ…!」
瑞希「奏も見つけたみたいだね」
奏「み、瑞希…これ…」
瑞希「血文字…人の指で書かれてるよ」
瑞希「ちなみに、雑誌が逆さになってたのはボクのせいじゃないよ?」
瑞希「捜査を始める前からこうなってたんだよね」
みのり「ね、ねぇ奏ちゃん…それって…!」
みのり「えむって…書かれてるよね…!?」
奏「うん…そうだね」
みのり「じゃあえむちゃんが犯人なんだね…!?そうなんだよね…!」
奏「あ、いや…まだ決まったわけじゃ…」
みのり「決まってるよ!これが決定的な証拠だし…!」
奏「…本当にそうなのかな…」
奏「なんか…あからさますぎて怪しいんだよね…」
奏「あと…モノクマボトルについて…」
奏「手掛かり…なんだろう…」
瑞希「…奏、どう?わかった?」
瑞希「よく見たら分かるはずだよ。このボトルに隠された規則性がね」
奏「規則性…?」
奏「んー…瑞希、教えてもらうのはだめなの…?」
瑞希「手掛かりだけならまだいいけど、そこまで導き出す答えまで共有するのは危険だよ」
瑞希「学級裁判前に、余計な先入観を植え付けたくないんだよね」
瑞希「それぞれが納得した答えを出す為に…」
奏「信用してないから教えない…ってことはないよね…?」
瑞希「………」
奏「無言…!?」
瑞希「ある程度は信用してるよ。じゃなきゃこんなこと言わないから!」
奏「うーん…」
瑞希「実はさ、そのモノクマボトルに関して、もう1つ気になることがあるんだよね」
瑞希「少し、実験に付き合ってくれる?」
奏「実験…?」
瑞希「まず、床に散らばったモノクマボトルの破片を集めてほしいんだ!」
瑞希「小さな破片も、なるべく残さないでね!」
奏「え…いいの?現場のもの勝手にいじっちゃって…」
瑞希「一通り調べ終わったし、大丈夫なはずだよ」
瑞希「今は類もいないし、化学室に行ってくるね」
奏「あ…う、うん」
瑞希「おまたせ!準備は整ったみたいだね!」
奏「実験って…何するの?」
瑞希「化学室から天秤を持ってきたから、これを使って…」
奏「重さを測るの?でも…何と何を…」
瑞希「奏が集めた破片と、残ったモノクマボトルの重さだよ」
奏「なんでそんなこと…」
瑞希「やってみたらわかるよ!その為の実験だからね!」
瑞希「まず最初に、モノクマボトル同士の重さを比べてみようか」
奏「うん…あ、同じ重さだね」
瑞希「つまり、モノクマボトルの重さはどれもほぼ同じってことになるよね」
奏「まぁ…当然だよね」
奏「中に入ってるモノクマフィギュアにもほとんど差はないし…」
奏「他に重さが変わりそうな要因もないから…」
瑞希「じゃあ、ここからが本番だよ」
瑞希「奏がさっき集めた破片を、片方の天秤に乗せてみるね…」
瑞希「さて、どうなると思う?」
奏「普通に考えて…ほとんど同じ重さになるか、集めた破片の方が軽いか…どっちかだよね」
瑞希「そうだね…じゃ、やってみよっか」
奏「…あれ…!?」
奏「私が集めた破片の方が…重い…?」
奏「な、なんで…」
瑞希「やっぱりね…!」
奏「やっぱり…って…」
瑞希「今の実験結果と、モノクマボトルの規則性…それらを合わせて考えれば…」
瑞希「そこから導き出される答えは、1つしかないように思うけど…」
瑞希「奏は、どう考える?」
キーンコーンカーンコーン…
モノクマ「………」
モノクマ「…おっと!寝てた寝てた!」
モノクマ「オマエラの捜査が退屈すぎて寝ちゃってたよー!」
モノクマ「やっちゃうよ?いいすか?やっちゃってもいいすか?」
モノクマ「それじゃ!学級裁判を始めまーす!」
モノクマ「いつものとこに集合してねー!」
モノクマ「うぷぷ、またあとでね!」
奏「もうそんな時間…!?」
奏「まだ密室の謎も解けてないのに…」
奏「この先は学級裁判でなんとかするしかないのかな…」
奏「いや…絶対になんとかしてみせる」
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モノクマ「超高校級のアイドル!(笑)」
モノクマ「密室殺人!(笑)」
瑞希「…なに?」
モノクマ「ボクは気づいたんだよ、かっこの偉大さに!」
モノクマ「どんなネガティブな言葉でも、(笑)をつければたちまちポジティブに!」
モノクマ「例えば…」
モノクマ「ピクニックで腐乱死体を見つけた!(笑)」
司「気味が悪いだけだろう…」
モノクマ「じゃあその逆は?」
モノクマ「どんなポジティブな言葉でも、(泣)をつければたちまちネガティブに!」
モノクマ「例えば…」
モノクマ「友達100人できるかな!(泣)」
雫「ほんとね…たしかに悲しいわ…」
モノクマ「エレベーターに乗ってください!(笑)」
モノクマ「ボクは一足先に行ってるね!(泣)」
愛莉「な、なんだったの?今の…」
穂波「訳わかんないよ…」
みのり「訳わかんないのは…みんなの方だよ…」
みのり「人を殺しといて、ヘラヘラしててさ…!」
冬弥「別にヘラヘラなんて…」
絵名「というか!私は人なんて殺してないわよ!」
えむ「あ、あたしもだよ!人殺しなんてしてないよ…!」
みのり「…どうだろうね」
類「まぁ、それは裁判でわかるよ」
類「僕たちの中に犯人がいるのは間違いないからね」
奏「うん…そうだね」
奏「でも…本当に私たちの中に犯人がいるのかな…」