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現れた敵
今回から三人称視点で行きます
フリルのついたチャイナドレスを靡かせ、紫音と蜜柑はアスファルトを疾走していた。
赤いチャイナ靴が規則正しい足音を立てていた。
紫音の肩に乗ったプユラァがうめく。
「紫音、蜜柑、いそがないと…一般人が殺される…。それに」
プユラァは薔薇のように赤い瞳を細めた。
「今回の敵は今までのようにただ、ただ暴れてるモンスターじゃない…ちゃんと意思を持った生物のようだよ」
「……ほ、ほんとに?ぷゆちゃん」
蜜柑が震える声で尋ねるとプユラァは重々しく頷いた。
「とにかく、どんな闘いをする敵かは会わないとわからないからね。ボクらが今するべきことは早く敵の方に行くことだ」
「うん…わかってる」
紫音の心臓は壊れたメトロノームのように不規則な音を立てていた。
ヘビーコアを手にいたれといえど胸のうちの焦りが容赦なく体力を削ってゆく。
紫音たちは、住宅街から抜けた。…と、目の前に人影がうつった。
「やっぱり。モンスタータイプじゃないみたいだね」
近づいていくと、敵の姿がはっきりとわかった。
黒色の唐装に羽織を羽織った人物と、赤髪の女の子だ。
赤髪の女の子が笑った。
「暗影さーん。私が倒してもいーい?」
暗影、と呼ばれた人物_は、うなずいた。
「ありがとー!じゃ、あそぼー!」
可愛らしい女の子のピンクの瞳がスッと細められた…と、その瞬間だ。
女の子が手に持った杖から太いビームが発射された。
「紫音さん!避けて!」
紫音と蜜柑は飛び上がり、その攻撃をよける。蜜柑さんが上空から手に持った弓を引き、攻撃をはなった。
「紫音さんは近距離攻撃。敵が迫ってきた時に攻撃して!あたしは遠距離攻撃をする!」
「はい!」
赤髪の女の子は続け様にビームを撃つ。
「お姉さんたち?逃げてないでちゃんとたたかってほしーな!さっきの弓なんてかゆいだけだよ!本気だしてよー!」
「…ルー,調子に乗るな」
「調子に乗ってないよ!暗影さん!」
赤髪の女の子_ルーという名前らしい_は、ビームを放つのをやめ、とびあがった。
「…紫音さん、あいつ、突っ込んでくるかも」
「…はい。気をつけます…」
「あはは!いたぶってあげる!」
ルーはものすごい速さで紫音の前に来た_と、杖をこんぼうのようにふるい、紫音の頬にぶつける。
「ふ、ふぐっ…」
「し、しおんさん!」
蜜柑が躍り上がり、弓を引く。ただの矢ではない_炎をまとった矢だ。
「いまたすけるよ!」
その矢はルーの腕にささった。
「っ、」
ルーは痛みの衝撃で杖を離してしまった。
「や、やっちゃった!」
「紫音さん!いまだよ!短剣をさして!」
「…は、はいっ!」
紫音は無防備状態のルーの腹に短剣を突き刺した。
ブシュッ…
「っ…」
目の前の光景を見たくなくて,紫音は目を閉じ、アスファルトの地面に足をつける。
いくら、敵でも自分より幼い外見の子を殺すのには抵抗があった。蜜柑さんも地面に冷たくなって倒れるルーを見て俯く。
プユラァが場違いなほど明るい声で2人に語りかけた。
「しおん!みかん!やったね、とうばつせいこー!2人目も倒しちゃおっか…。ってあれ?」
もう暗影という人物はどこにもいなかった。
「…あー、逃げられちゃったね!」
「…そ、そうだね…」
紫音は困惑していた。
これから、こうやって何人もを殺していくのか。
「紫音、これから何人もを殺していくのか、じゃないよ」
紫音は意表をつかれた。
(…プユラァ…私の心を読んだ…?)
「あのね、あいつらはね、敵なんだから。悪っていうものは殺すんだよ。それにさ、たった1人殺していくだけで…この世界が救われるんだよ」
プユラァは紫音の震える肩に飛び乗った。
「さ、蜜柑、家に戻って話の続きだ」
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帰ってゆく紫音を見つめる1人の少女がいた。紺色の髪をした少女だ。
「…す、すごい」
ごくりと飲み込んだ唾の音は静まり返った住宅街に響いた_。
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プユラァ。時間がない時に描いたらくがきです。とりあえず参考程度に。ちゃんとした立ち絵は後ほど出します。