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第六話
第六話 「speedだけはSランク」
【???】
「____、殺獣くん!」
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「ッ!」
ガバッ (起き上がる音)
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「は…?」
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki 】
「あ、ごめん、魘されてたから声かけちゃった。」
【辻村司 Tuzimura Tukasa】
「…いや、気にしなくていい。それより、なんで俺は休憩室に?」
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki】
「…覚えてないの?あの後、二階から何かが倒れる音がして、見に行ったら殺獣くんが倒れてたんだよ。それでここに連れてきたの。」
【辻村司 Tuzimura Tukasa】
「…そうか。迷惑かけたな。」
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki】
「迷惑じゃないよ。やりたくてやってるだけ。とにかく、今の君はしっかり休むのが大事で___」
【辻村司 Tuzimura Tukasa】
「もう十分休んだ。仕事してくる。」
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki】
「ちょ、ちょっと待って___」
バタン (ドアが閉まる音)
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki 】
「…はぁ、君ってば人の話何にも聞かないなぁ…。」
---
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「ケホッ…はぁ。」
『何やっても無能のままだ。』
うるせぇな、今更夢に出てくんじゃねぇ。
…まだ引きずってんのか、俺。
弱ぇな、…まだ俺は上に行ける。
アイツを潰すまでは、俺は、死んでられねぇ。
---
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「………」
シュッッッ (??が横切る音)
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「…またかよ、〔無音〕。」
【無音 Muon】
「またって、殺せるまで襲い続けるんだけど。」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「じゃあ諦めてくれよ。お前に俺は殺せねぇだろうから。」
【無音 Muon 】
「!…うるさいなぁ、我だって、獣くんに一撃くらい食らわせれるわぁ!!!」
キンッッッ (剣がぶつかる音)
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「ッ!?」
【無音 Muon 】
「驚いたでしょ、私お得意のコピー術を使ってみたの!」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「お前、まさか今コピーしてるのって…」
【無音 Muon 】
「…たぶん想像してる通り。私達の"BOSS"だよ。speed以外をコピーしてみた。」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「ハッ、本当にお前、speed"だけ"はSランクだな。」
【無音 Muon 】
「なにそれ、褒めてんの?貶してんの?」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「好きな方で受けとれば?」
【無音 Muon 】
「じゃあ、褒め言葉として受けとるね。」
ガンッキンッッッザザザッ (戦ってる音)
※先程の会話の間もずっと二人は戦っていました。
【無音 Muon 】
「なんか弱くなった?獣くん。」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「んだそれ、Bランクが何言ってやがる。」
【無音 Muon 】
「残念でした~もうすぐAランクに昇格の話も出てきてま~す!」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「でもSランクよりは下だなw」
【無音 Muon 】
「ッ!speed"だけ"はSランクだって、さっき褒めてくれたよねぇ…だったらッ」
ガッッッ (剣を振り上げる)
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「…何しようとしてるか見えてんだけど」
【無音 Muon 】
「本当に?このあと起きることが分かってるの?」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「当たり前だろ。こんな剣を振り上げてたらこのあとの行動はひとつ___!?」
ボキッッッ (骨が折れる音)
【無音 Muon 】
「剣ばっかに集中してるからだよ!、私のもう片方の手が何処に行くか見てなかった、!」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「チッ、」
【無音 Muon 】
「獣くんの武器は左手を使う武器。でも、今の私の攻撃で左手は折れている…逃げても私なら追い付ける。殺せる。」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「…」
【無音 Muon 】
「絶体絶命…獣くんはここで私が殺すッッッ!」
ザザッザザザッ (通信機の音)
【無音 Muon 】
「ッ!…ど、どうしましたか、"BOSS"。」
【殺戮の神 Saturikuno Kami】
『紅月が怪我して帰ってきた。戦力が減る前に治療しとけ。』
ブチッ (通信が切れる音)
【無音 Muon 】
「…私は帰らなきゃいけないから。今日の戦いは私の勝ちでいいね?」
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「チッ、次はお前の腕を折る。」
【無音 Muon 】
「…」
タッタッタッタ… (走り去る音)
【殺戮の獣 Saturikuno Kemono 】
「…」
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「いってぇ…粉々になってんじゃねぇのこれ。」
【藍沢悠輝 Aizawa Yuuki 】
『今の君はしっかり休むのが大事で___』
【辻村司 Tuzimura Tukasa 】
「…アイツに殺されるかもな、俺。」