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Prologue 箱入り王女様
ここは、光の国・ルミエール王国。
この国の第一王女である『|城ヶ崎英玲奈《じょうがさきえれな》』は、生まれてから一度も外に出たことがなかった。それは弟の|麗音《れおん》も同じだろう。
ある日の夜、英玲奈は城をこっそり抜け出し、外の世界を見た。
そこには、昔から憧れていたキラキラした光景はどこにもなかった。あるのは貧困と、犯罪だけ・・・。
英玲奈は驚愕し、絶望した。
困惑に任せて街を歩き続けると、スラム街があった。そこの人々は、口々に国王の悪評を並べたて、助けを求めてきた。父がどんな悪政をしてきたのか、スラム街の荒れ具合や痩せこけた人々を見れば、英玲奈はいやでも想像できてしまった。
英玲奈は思わず、人々に高らかに宣言した。
英玲奈「私がこの国を変える。必ず貴方達を救うから、信じて待っていて」
人々は彼女が王女であると知ると、彼女を信じてお守りをくれた。
英玲奈は全速力で城に戻った。
英玲奈は麗音に貧困や犯罪に困らされている人々を助けるように言った。
そして、お手伝いとして彼女の元で働いていた|狐屋稲荷《きつねやいなり》という女の子を連れ、城を飛び出した。
それっきり、彼女の行方はわからなくなり、連絡もぱったりと途絶えたのだった。
王女英玲奈
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