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叶いそうで叶わない恋 [1]
恋愛小説の練習…です。
**瑠奈視点**
「ねえ|瑠奈《るな》。|優斗《ゆうと》くんのこと好きじゃないの?」
「え~あいつ?あいつはただの幼馴染みだって言ってるじゃん!」
親友の|聖良《せいら》にからかわれて、私は笑いながら否定した。
照れ隠しじゃない。『本当の』ことだ。
あいつはいっつもからかってきて、意地っぱりだし…
でもあいつがいるのは当たり前だ。ただの幼馴染みだ。
「なぁ瑠奈~、消しゴム貸してくんない?忘れちゃってさ」
「はあ?何回目よ。次はもう貸さないからね!はい、どうぞ」
「次から気を付けるからさ!じゃ」
そう言って優斗は、自分の席に戻っていった。
「他の人もいるのに…なんで私に頼んだんだろ?ま、いっか」
「瑠奈、ホントに鈍感だね~。もうちょっとで付き合えるんじゃないの?」
「えっ?誰と?」
「ふふ。いつか分かるんじゃない?」
「え~教えてよ!」
聖良は誰のことを言ってるんだろう?
誰と付き合えるの?
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**優斗視点**
「ゆーうとっ」
「なんだよ」
「ね、私になんか言うことないの?」
「は?ねえよ。」
今日、瑠奈になんかやったっけ?
俺は今日のことを思い出す。
「消しゴム貸してあげたじゃん!感謝の言葉はないの?」
「あー、わりぃわりぃ。ありがと」
「どういたしまして。」
「あっ、優斗!瑠奈とイチャイチャしちゃって~」
うわ、聖良だ…あいつ苦手なんだよなぁ…
「俺、別に瑠奈のこと幼馴染みだとしか思ってないから。瑠奈もそうだろ?」
「うん。同じく」
俺と瑠奈はそう言ったが、聖良のからかいは止まらない。
「照れちゃって~。本当は好きなんじゃないの?」
そんな聖良にイラついて、気づいたら瑠奈の腕を引っ張って
「早く帰ろ」
と言っていた。
「あ、待ってよ。」
聖良の声を背中に、俺と瑠奈は走って帰った。
--- **次の日** ---
「なぁ、優斗。瑠奈ちゃんと付き合ってるのか?」
「…は?」