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僕じゃなかったはずだった
#プロデューサー#「撮影お疲れ様でした!今日の撮影はこれで終了です」
#タメ口くんの名前#「はーい。お疲れ様でした」
#敬語くんの名前#「お疲れ様でした。」
#プロデューサー#「今日この後用事がありまして....すみませんがこれで失礼します!
次の撮影の日程は後ほどメールで送るのでお願いします」
カバンを背負っていそいそと部屋を出て行ってしまった。
#タメ口くんの名前#「あっお疲れ様でしたっ!」
すぎ去っていくその背中に届いたかはわからないが
慌てて挨拶をした
#敬語くんの名前#「#敬語→タメの呼び方#、良ければ水入りますか?」
#タメ口くんの名前#「あ、いいんですか?ありがとうございます!
今日丁度家に忘れてきちゃって.....。
まさか変なもの入ってませんよね!?」
#敬語くんの名前#「いやいやいや.....流石に入ってないですよ。そこまで不審に思わなくても笑」
#タメ口くんの名前#「ちゃんと今開けましたもんね。
でも#タメ→敬語の呼び方#ならやりかねないしなぁ。」
#敬語くんの名前#「大丈夫ですよ。」
#タメ口くんの名前#「あははっ。まぁありがたく頂いておきます」
(水を一口飲む)
#タメ口くんの名前#「っはぁぁぁ生き返る。」
#敬語くんの名前#「一本余分に持ってきておいてよかったです。
ここのスタジオ冷蔵庫がないしエアコンも壊れているので
水忘れたら大変ですからね」
#タメ口くんの名前#「そうっすねぇ....」
#敬語くんの名前#「ねぇ、#敬語→タメの呼び方#って好きな人とかいるんですか?
答えたくなかったら答えなくてもいいですが。」
聞いてみたかった。
私は、僕の好きな人は目の前にいる張本人である
#タメ口くんの名前#「んっ!?ケホッァケホッ
いきなりどうしたんですか?」
#敬語くんの名前#「ただ興味がありまして。」
#タメ口くんの名前#「はぁ....一応いることはいますよ。
告白とかはしてないけど」
#敬語くんの名前#「そうなんですね。ちなみにどんな人か聞いても良いですか...?
誰かとかは聞かないので。」
#タメ口くんの名前#「えぇ、どんな人だろうな。
まず、優しくて
うぅ〜ん...少し不器用で、一緒にいて楽しい人ですかね」
そう言ってにっこりと笑った。
幸せそうな片思いをした顔だった
もう自分の好きな人が自分を好きだという可能性はほぼなくなってしまった
ちょっとでも期待した自分の幼い思考は一瞬で崩れ去った
#敬語くんの名前#「#敬語→タメの呼び方#は本当にその人のことが好きなんですね。」
#タメ口くんの名前#「大好きですよ。本当に。
かわいくってかっこよくてずっと隣に居たいくらいです
こんなことだれにもあんまり話したことなかったんですけど笑」
#敬語くんの名前#「そう....ですか。告白はしたりしないんですか?」
#タメ口くんの名前#「告白は今日しようと思っていて。
成功するかなんてわかんないですけど
振られたら相当落ち込みますね」
#敬語くんの名前#「今日ですか。応援してます。」
#タメ口くんの名前#「ありがとうございます!話してたら
もうこんな時間になっちゃいましたね
#敬語くんの名前#はこの後用事ないんですか?」
#敬語くんの名前#「何もないですね。なのでまだここにいようと思いまして」
#タメ口くんの名前#「僕はもう少ししたら出ようと思います」
#タメ口くんの名前#「そういえば...#タメ→敬語の呼び方#?」
#敬語くんの名前#「なんでしょう?」
#タメ口くんの名前#「さっき俺の好きな人が誰かとかは聞いてないですよね」
#敬語くんの名前#「はい、そうですけど」
#タメ口くんの名前#「#タメ→敬語の呼び方#には言っておきたくて。それと同時に大事なことを話したいんです」
#敬語くんの名前#「誰...なんですか大事なことって?」
#タメ口くんの名前#「実は、俺の好きな人ってあなたなんです」
#敬語くんの名前#「.....え...?待ってください本当に言ってますか」
#タメ口くんの名前#「気持ち悪いと思うなら振ってくれて構いません。でも
俺は真剣にあなたのことが好きなんです」
#敬語くんの名前#「気持ち悪いとかではなくて、
ちょっと頭が追いつかないんですけど
本当に私のことが好きなんですか」
#タメ口くんの名前#「もちろん。優しくてカッコよくて
#タメ→敬語の呼び方#の全部が好きです
一生懸命何かをする姿も、笑っている声も全部。」
あぁ、こんなことってあって良いんだろうか
#タメ口くんの名前#「一緒にいるだけで幸せでした、でも
やっぱりずっと隠しておくのは無理で。
返事は...くれますか」
#タメ口くんの名前#「俺に向けられた#タメ→敬語の呼び方#の行動とか言葉は
likeの方だったんでしょう。でも
俺は恋愛的な意味で好きなんです」
#敬語くんの名前#「鈍感すぎますよ。なんで、貴方は気づかなかったんですか?
それは僕も同じですけど」
#タメ口くんの名前#「へっ?」
#敬語くんの名前#「僕はずっと、今日だって貴方のことが好きだから一緒にいようとしたのに。
避けているみたいに先に帰っちゃうじゃないですか。
用事があるんだったら仕方がないですけど
それがどれだけ寂しいと....」
#タメ口くんの名前#「そんなふうに思ってたなんて知りませんでした。
俺はどうやって貴方に告白するか、告白した後どんなことを思うのか
ずっと家で妄想してたんです
それに好きな人が目の前にいて話しかけてくれると
嬉しくてうまく話せなくって。
少し避けてたのはそういう理由です」
#タメ口くんの名前#「今日じゃなくても大丈夫ですから。
いつか返事ください。俺はずっと好きでいますから
.......今日はもう帰りますね!
それじゃあまた!」
#敬語くんの名前#「....!待ってください」
#タメ口くんの名前#「何ですか?」
#敬語くんの名前#「僕も貴方のことが、#敬語→タメの呼び方#が好きです
ずっと隣にいたいし普通の恋人がするようなことももちろんしたいです
なので、付き合ってください。よろしくお願いします」
#タメ口くんの名前#「本当ですよね、っっぁあ....うれ、しいです。
やっと両想いになれたんですね。
泣きそうです、こちらこそ、よろしくお願いします」
#敬語くんの名前#「これからは恋人として。」
#タメ口くんの名前#「今日もう予定無いって言ってましたよね」
#敬語くんの名前#「はい、」
#タメ口くんの名前#「もう少し隣に座っていて良いですか」
#敬語くんの名前#「ふふっ、いいですよ」
#タメ口くんの名前#「いきなりすぎて実感が沸かないんですけど
夢じゃないですよね」
#敬語くんの名前#「夢じゃ無いですよ。えっと、これでどう...ですか」
#敬語くんの名前#が手を重ねる
#タメ口くんの名前#「ぅぁえ!うぅ大丈夫です、だいじょうぶです。ちゃんと実感しました。
本当に付き合ってるんですね俺たち」
#敬語くんの名前#「はい。#敬語→タメの呼び方#の手って暖かいですね
僕の手が冷たすぎるのかもしれませんが。」
#タメ口くんの名前#「手を繋いでたらもっとあったかくなりますかね」
そういって#タメ口くんの名前#は重なっていた自分の手を#敬語くんの名前#の指に絡めた
#タメ口くんの名前#「これ、なんて繋ぎ方か知ってます?」
#敬語くんの名前#「いや、知らないですけど...。」
#タメ口くんの名前#「恋人繋ぎっていうんですよ」
#敬語くんの名前#「!!!」
#敬語くんの名前#「少し、恥ずかしいですが、#敬語→タメの呼び方#に触れていられて嬉しいです」
#タメ口くんの名前#「部屋が暑いのにこうしてたらもっと体温があがっちゃいますね」
#敬語くんの名前#「流石にエアコン設置して欲しいですけど笑今はそれでも良いですよ」
この熱は周りの暑さに隠してしまおう
手から手へ流れてく熱は
感じたことないほど暖かくて
自分から相手へ、
相手から自分へ
血液のように
ドクドクと2人の間を流れている。
僕たちが同じ体温になるのはもう時間の問題だろう。