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桔梗
自主企画参加させていただきます!
Young keeさんの『無敵』という歌の曲パロです!
初めて君と会った時に、君に言われた。
「俺と|雫月《しずく》二人だったら、いつまでも無敵なんだ!」
嬉しかった。初めて自分の居場所を見つけられた気がした。でも、
いじめっ子)あんたさぁ、何をもってこんなに|蒼輝《あおき》くんと仲良くしてるのか知らないけど、`**邪魔**`。もう蒼輝くんに近づかないでくれる?
雫月)え…でも…、
ガッッ
雫月)ガフッ
幸せは音を立てて崩れていった。
雫月)いた…
いじめっ子)痛いじゃねぇよ。いいのか?これ蒼輝にやるぞ?
雫月)え、
傷つけたくなかった。蒼輝の笑顔は俺が守る。
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君を守るから。前言ってくれた通り、俺は無敵だから。
なんて、「無敵」を偽ってた。
胸が痛い__。
壊れるくらいに__。
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蒼輝)雫月!今日一緒に…
雫月)(立ち去る
蒼輝)雫月…?
嫌だよ。近づかないで。
mob)蒼輝嫌われてるんじゃね?w
mob)性格悪。アイツ。
わかってるって顔して。
蒼輝)雫月、なにかあった?
パシッ
蒼輝)え、、
差し伸べられた手を放った、俺は悪魔だから。
雫月)`もう近づかないで`。
蒼輝)待って!雫月!
いい。君が笑ってくれるなら、今までの過去も全然くだらないと思うから。
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あれから部屋の隅に一人っきりでうずくまったままだ。
母)雫月?蒼輝くんが来てるわよ。
雫月)帰ってもらって。
母)いやでも…
ガチャ
蒼輝)雫月、
雫月)蒼輝、!なんでッ!もう近づかないでって…
蒼輝)少し雫月と出かけたいなって。
雫月)でも…
蒼輝)(手差し伸べ
手を取ってしまった。ダメだとわかっていながらも。
あのとき、君が俺のことをひっぱり出してくれたこと、忘れない。
蒼輝)ほら、走ろ。
雫月)え、ちょっ、
その時の蒼輝の目には何が写っていたんだろう。その背には何があるんだろう。
ワガママに、思いっきり握っていた拳まで緩んで、涙が溢れてくる。
蒼輝)ほら、着いた。
そこには蒼く輝く海が広がっていた。
雫月)綺麗…
蒼輝)だろ?(笑
奪われたくない。傷つけたくない。
大丈夫。この笑顔は俺が守るから。君を、守るから。
蒼輝)この景色見ると、辛いこと全部忘れられる気がするんだよね。
雫月)…言ったじゃん、俺たち「無敵」だって。
蒼輝)だな!
雫月)…でも、これももう終わり。蒼輝は、ずっと笑っててよ。
蒼輝)お…、おう。
胸が痛い。
壊れてしまいそうなほど。
君に最後の別れを告げてからずっと部屋で泣いていた。君は、笑ってればいい。俺が苦しめばいいだけ。
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あれから何日経っただろう。ずっと部屋に引きこもったままだ。
雫月)また、引っ張り出してくれないかな、笑
この頃の心は歪でひしゃげていた。
雫月)いつからこうなっちゃったんだろう。
何で俺はいじめられなければいけないのだろう。
雫月)わかんないよ…
知ろうとしなくちゃわからない。
少し恥ずかしい。
母)!雫月、学校行くの?
雫月)勉強、しとかないと、。
雫月)行ってきます。
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mob)あ、いじめられっ子だ。
mob)ださ、w
偉そうにして
mob)おーい、蒼輝!雫月来たぞーw
mob)よく仲良くできるよなw
偉そうにして。知りもしないくせに。何を語ってんだよ。
蒼輝)雫月!
雫月)言ったよね、昨日。俺と関わっちゃダメだよ。
蒼輝)でも、
雫月)**うるっせぇ!**
蒼輝)ビク
雫月)、だから俺ともう`関わるな`。
辛い。君にそんなことを言うのは。
雫月)__だから、蒼輝は笑っててよ。__(ボソ
蒼輝)!?
雫月)(立ち去る
本当はここにいたい。ここいさせて。
何をしても。負けても。
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蒼輝に会う前は気づかなかった。
美しいものにすら気づけなくて踏み躙った日々。
心の中の怪物が何度も俺を手懐けようとして優しく牙を剥いてきた。
心が血を流しているような気分だった。
正義か悪かなんてもう`どうだっていい`
最後に、永遠なんてないという絶望に愛を込めて。
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決めた。最後に一度だけ剥き出しの心で君に会いたい。
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いじめっ子)最近大人しくしてくれてんじゃんw
ボコッ
雫月)!、
いじめっ子)なんか言えよ!
ガッッ
雫月)ッッ、
ボコッ
バキッ
ドカッ
雫月)ガフッッ
痛い。辛い。
フラついてボロボロでそれでも立っていたかった。
雫月)行かなきゃ、
いじめっ子)あ?どこにだよ!
剥き出しの愛だけで君に会えたら
アンダードッグや、リビングデッド。そんなものよりヤバイから
俺は、無敵。
蒼輝、どこ?早く会いたい。
左手には花言葉まで調べておいた桔梗の花。
君を呼び出した屋上。
わかってる、俺はトラウマばっかりで悪魔だ
でも君を守りたい、愛したい泣けてくるほど
死の匂いが桔梗の花の匂いと混ざって甘く香って悪意が伸びていく
蒼輝)雫月!
雫月)この前は、あんなこと言ってごめん。お詫びに…なるかわかんないけど、これ。
蒼輝)なにこれ?花?
雫月)綺麗でしょ。蒼輝に似合うと思って。
蒼輝)本当、綺麗!
雫月)ねぇ、蒼輝、俺のこと抱きしめて。
最後だよ。強く抱きしめて。壊れるほど
蒼輝)どうした?
雫月)いいから。
雫月)蒼輝、あったかい。
蒼輝)はは、
雫月)笑笑
最後に君と笑えてよかった。
蒼輝)*もう、雫月の目だって逸らさないから。*
ポロ…
蒼輝)え、雫月!泣いてる?
雫月)蒼輝、**大好きだよ**
蒼輝)//
じゃあね、
ガシャン
蒼輝)雫月っ!なんでフェンスの外側に…
雫月)桔梗の花の、花言葉は、
*`永遠の愛`*
蒼輝)え…
雫月に駆け寄る間もなく、雫月は目の前からいなくなった。
下の方から、生々しい音が聞こえた。